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久しぶりの美術記事です。 というのも、昨日見てきた市立小樽美術館の「小樽・水彩画の潮流」展での全身が激しくうち震えるようなショッキングな体験を、どうしても書かずにはいられなくなったのです・・・。 この展覧会は、繁野三郎、宮崎信吉、白江正夫、高橋好子、笹川誠吉といった錚々たる実力派の作品を一堂に会した大変見応えのある内容だったのですが、その中にあってもひと際注目を引く、まさに「天才肌」という言葉がふさわしいある画家に私の心は釘付けにされました。 「風景」1909年 これはその画家が17歳のときに描いたものです。 すでにこの完成度! 驚くではありませんか! 「網子のとき」1940年 最も印象深かった作品。これは小樽の海を見下ろす高台に建つ「銀鱗荘」に飾られていたものだそうです。 どの作品も、観る者の心に静かに深くじっくりと何かを語りかけてくる不思議な力に満ち溢れていました。 誰がどう見ても、北海道(いや日本)の美術界に大きな足跡を残した偉大な画家であることに間違いはありません。 それなのに、何故表舞台で語られることがなくなってしまったのか? 私はその事実を知り、驚愕と悲しみで胸がいっぱいになり、苦しくなってしまいました。 その画家とは、平沢貞通・・・無実を訴えながら獄中死した「帝銀事件」の元死刑囚だったのです。 今回の展覧会の副題は「平沢貞通・埋もれた画業の発掘」でした。 「地平清明」1946年 “日本にて地平線画家 われ一人” 小樽で個展の準備中に逮捕され、代表作の多くは所在不明になってしまったのだそうです。 歴史に疎い私は当初名前だけではピンと来ず、いっさいの先入観なく、平沢氏の画業に純粋に触れることができたことは幸運だったと思います。 「帝銀事件」は、冤罪という非常に重たい問題を孕んでいるのはもちろんのこと、事件とは無関係の日本美術史に対してまでも、大きな爪痕と損失を残しているのです。 平沢氏の功績がこのまま歴史から抹殺されてしまうのは、あまりに惜しい・・・。 今回このような企画を実現させた市立小樽美術館に、心の底から敬意と大きな拍手を送りたいと思います。
そして、同時に私たち北海道の美術ファンには、平沢貞通というひとりの素晴らしい画家が存在したという事実を、後世にしっかりと語り継いでいく義務があると、今、強く感じています。 それは、国家権力のご都合主義が個人の人生をいとも簡単に握りつぶしてきた歴史へのささやかな抵抗でもあるのです。(クロム) |
アート
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久々のアート記事です。私は音楽と同じくらいに美術鑑賞が大好きなんですよ〜。 |
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札幌宮の森美術館で開催中の「クリストとジャンヌ=クロード 1958−2006年展」を見てきました。これはクリストの精神性により深く触れられる素晴らしい内容です。こういう企画展を望んでいたんですよ〜!! |
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「FIX・MIX・MAX!現代アートのフロントライン」を見に近代美術館へ行ってきました。私たちは未見ですが、ドイツの短編映画の上映も同時開催されていました。この展覧会は、市民ボランティアの手で運営されているそうです。その他の関連イベントも色々用意されているようで、札幌市全体をあげての一大ムーヴメントといった感じです。 |
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この前の日曜日、「北海道立体表現展'06」を見てきました。 |








