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谷田川惣氏「新憲法十七条をつくれ」という素人談義
 
山岸崇國體維新あづさゆみ代表の御話し
 
 
今日は、谷田川惣氏の提唱されている「新憲法十七条をつくれ」について、その憲法学を逸脱した、憲法論の無視、奇天烈ぶりを論じてみたい。このようなことが本気で実現可能であり、憲法論として正しいと信じる方々がいらっしゃるのであれば、早めに警鐘を発しておきたいからである。
 
 
ーーーーー 以下引用 ーーーーー
 
そこで新しい憲法は17条程度にしておいて、
 
その中に天皇をはじめとする根本的な国制を定めてはどうか。
 
改正条項は設けない。
 
あとの国防や国会、裁判所、基本権などは
 
別途「基本法」といったかたちで制定するという2階建ての構造。
 
「基本法」は出席議員の3分の2程度で改正できるようにしておいて、
 
時代の中で柔軟に対応できるようにしておく。
 
これぞ新憲法17条である。

 
ーーーーー 引用ここまで ーーーーー
 
 
さて、谷田川氏は、「新しい憲法」として、十七条からなるらしい、天皇をはじめとする根本的な國制を定めるものを制定し、それには改正条項は設けないとしている。そして、権利や統治機構などに関するものを別途「基本法」というもので定め、これは改正可能とする、というのである。
 
谷田川氏は憲法典の改正無限界説に立ち、また、占領憲法についてはそれが大日本帝國憲法からの改正として有効であると主張されているのであるが、では、氏の従来のこのような主張と、「新憲法十七条」が果たして整合性を持つのか、について論じていきたい。
 
まず、谷田川氏は、占領憲法(日本國憲法)が憲法典として有効である、と解されている。
 
そうであれば、この「新憲法十七条」なるものは、占領憲法からの改正でなければならない。そうでなければ、「新憲法十七条」なるものは、谷田川氏の見解によれば有効な憲法典としての占領憲法との連続性が否定され、憲法典としての正しさを獲得し得ないからである。
 
さて、そうであれば、まずは占領憲法を改正し、この「新憲法十七条」として、その上で統治機構などを別途定めた「基本法」の部分を別途定めねばならない。
 
果たして、そのようなことは可能なのであろうか。これは、実現不可能といえる。
 
占領憲法を改正し(國会の両院の総議員の3分の2以上の賛成を得ねばならない)、「基本的人権」「國会」「内閣」「裁判所」などの規定を、憲法典から全て削除するというのである。
 
一体、どうやって國会議員を説得し、3分の2以上の賛同を得るというのだろう。

 
國会議員の多くは、國民主権・基本的人権などこそが憲法典の基本原理であると習い、そう信じているのである。そのような議員らは、基本的人権などを憲法典から削除するといえば、即座に反対する。
 
もちろん、そうではなく、基本的人権や統治機構などの規定は「基本法」で定めるから問題ない、といわれるであろう。だが、そもそもこの「基本法」の法的性質は何なのだろう
 
憲法典は「新憲法十七条」なのだから、その下位規範である。そうすると、法律なのだろう。法律で、基本的人権や統治機構などを定めるというのである。そして、法律を改正するのに、両院の総議員の3分の2以上の賛成や、國民投票で過半数の同意が必要である、とするのである。
 
法律とは、國会の過半数以上の賛成を以て改正などがなされるものであり、それを以て足りるとするものである。これこそが、それ以上の改正手続の困難さを付与されている憲法典との違いの一つである。憲法典ではなく、法律たる「基本法」であるとしながら、改正手続だけは通常の法律と異なるとするのは、奇妙である。法律であれば、なぜ過半数以上の賛成のみで改正可能としないのだろう。もちろん、國民投票の実施などは論外である。
 
占領憲法を改正して「新憲法十七条」とすることは現実的に不可能であり、そもそもその前提としている憲法典の「改正無限界説」自体が不当であり、その下位規範たる「基本法」の法的性質は不明瞭であるという、憲法論としても噴飯物の代物である。
 
 
ーーーーー 以下引用 ーーーーー
 
先に「新憲法17条(仮)」を定めておけば、
 
護憲派左翼に逃げ場はなくなってしまうのだ。
 
さらには根本的な国制を定めた新憲法17条の部分に反対すれば、
 
皇室廃絶論者なのかどうか、議論の中でほぼわかるだろう。

 
ーーーーー 引用ここまで ーーーーー
 
一体どのような法的構成で、「新憲法十七条」が制定されるのか、一切言及することなく、これさえできれば問題ない、と強弁している。お花畑の、非現実的な主張である。谷田川氏は、自分が妄想すれば「新憲法十七条」が湧いて出てくると思っているようであるが、氏の妄想に我々は付き合う暇はない。
 
ところで、谷田川氏は天皇に関する部分だけをこのように「新憲法十七条」とし、これには改正条項を設けないとするのであるが、これは即ち、谷田川氏が「新憲法十七条」に定める条項は「改正できない」と認識していることを意味する。
 
これは、谷田川氏の従来の持論である憲法典の改正無限界説と、完全に矛盾する
 
そして、このように國體に関わる規範について、改正不可と捉えるのであれば、谷田川氏が持論とする、占領憲法は大日本帝國憲法を全面的に改正したものとして有効と捉える暴論は、成り立たなくなる
 
谷田川氏の憲法論は矛盾と誤摩化しの極みであるとしかいいようがない。
 
占領憲法からの無限界改正で、「新憲法十七条」が制定可能と信じるお花畑ぶりと、矛盾と奇天烈を極める、憲法学を完全に無視した、いい加減な素人談義には、甚だ呆れ返るばかりである。
 
 
錦の御旗けんむの会  山岸 崇

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