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「この時刻に・・この場所に来たくない。来たくないけど、オッサンのためやもんね・・」
嫌々ながらに噴水のすぐそばまで連れて来られるこの柴犬は呟いていた。僕の眼を通して色ん
な情報が伝わってくる。ちょっと離れたところから僕はカメラを構えてた。シャッターに指を
置くもシャッターがナカナカ切れないでいた。
あの犬は・・水に濡れるのが好かんのやね・・。誰が見ても、それは明らか!だけど、飼い
主のオッサンはリードをグイグイと引っ張ってあそこまで連れていったわけやないんよね。実
に興味深いんよね。さっきのあの犬の言葉の最後のオッサンのためやもんね・・が妙に引っか
かる。
「オッサンが噴水する時刻を知っとるようにわしの知っとるのに。ほぼ毎日・・何年同じこ
とを繰り返してきとると思っとんやろ?」と、その犬は悲しい顔をして言った。
うん・・わからん。この犬が忠犬であることはわかったんですよ。わかったけど・・飼い主と
意思の疎通がうまくいってないんかな?この犬の表情とは裏腹にオッサンの表情は明るいのは
どういうことやろうか?ますます興味深い!!明るいなんてもんやない・・笑っとるもん。僕
は、カメラを構えるのをやめた。
イヤイヤ・・わざわざ難しく考えるのはやめよう!こんなのよくある光景やん。オッサンの
イタズラ心が・・タダほぼ毎日続いとるだけ!このオッサンが余程のオチャメさんなんよ!そ
うに違いない。そんでこの犬が忠犬っぷりを発揮しとるところに俺が通りかかっただけのこと
に過ぎんのよ〜だけど、ムリヤリ感がまったく感じられんところはホッとした(笑)
あ〜いい勉強になったばい・・とカメラを構えながらロングな妄想をしながら1枚だけ撮っ
た写真がこれですよ(笑)
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