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エンジンオーバーホールの結果を左右する最も大きな要素。 それは言うまでもなく「準備」である。 まず、適切な工具がなければ話にならない。 欧州車であるドゥカティは「ミリ規格」のためハンドツールについては不足しているサイズを買い足せば済むが、どんなエンジンを扱う場合にもサービスマニュアルを最初に揃えなければならない。エンジンの分解から組み立て手順、計測箇所と基準値、指定トルクやクリアランスが記載されているサービスマニュアルは最も重要な工具のひとつと考えて差し支えないだろう。 私は過去に幾度となくオーバーホールを行った「慣れた」エンジンであっても、実際に作業を行う前夜に一度、サービスマニュアルを熟読し、作業中には常に近くにおいて繰り返しチェックする。そして作業を終えた後も、作業したセクションについて確認のために再び目を通すことを怠らないようにしている。 この手間を惜しむと手痛いしっぺ返しをくらうし、とくに経験への過信は致命的なミスに繋がる。 ※締め付けトルクなどの数値には稀に誤記があるので、よく吟味して正しいトルクを選択すること。 さて、サービスマニュアルと適切なハンドツールを揃えたとしても、しっかりとしたエンジンスタンドがなければオーバーホールを行うべきではない。 なぜなら、エンジンを固定することができなければ正確なトルク管理は不可能であり、トルク管理の甘いエンジンは、自分自身はもちろん第三者に対しても非常に危険な凶器となるからである。 |
ドゥカティ L-ツインの考察
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