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日本の戦後社会で資格が必要であったのは、公務員になるための試験であったり、医者、弁護士や税理士など、国の仕事を民間人が担う職業だった。従って、若くして医者を目指したり、教員になるなど、志を抱いた人たちが目標としていたのだ。
一般の市民にとっては縁の薄いもので、「読み・書き・そろばん」で珠算の1級や10段の資格を認定されると、町の噂にもなった。就職にあたって、履歴書に珠算1級と記載されていれば、社長や経理部長は採用後の部署として経理の椅子に座らせ退職まで勤めさせたのだ。それは、珠算の認定が入社の決め手となるほど輝いていたからである。町や村では書道の塾も盛んだった。地域ぐるみで賞を競い合い、全国大会に出展して文部大臣賞などを取ると大騒ぎとなり、書道の段持ちというだけで、会社では一目置かれて総務部などに配属していた。履歴書に記載できるものがあるだけで、特殊な人格を現わす商号でもあったのだ。 ところが、20世紀末のバブル崩壊で、これらの商号に対する考えが大きく変わることになる。それまで資格は特別な人という見方だったが、人を採用する時の判断材料としてクローズアップすることになったのだ。会社は採用後に人を育てて戦力化する日本社会がIT化により加速し、前もってスキルを持った人材の「見える能力判定」に切り替え、即戦力として何らかの知識や得意技を持った人材を採用し、採用後にさらに戦力化になるよう研修やセミナーを受けさせる方向に転換してきたのだ。 現代、高齢化社会にもなり、医療・介護業界でも資格やスキルをもった人材を多く要している。幸い、資格取得スキルアップもしやすい時代へと変わって来ている。これから就職や転職を考えている人は、しっかりとした目指すものや目標を持ち資格を持つことで自己アピールもしやすく、有利に前に進むことが出来るだろう。 |
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