クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調

ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:エミール・タバコフ
REC:1988 (Capriccio 49 052)

 マーラー全集より一枚、第5番を。
 最近の日本経済は長い不況とデフレを脱却しいよいよ好況の入り口に立ったかといわれており株価や金利も上昇の兆しをみせております。腰折れに終わらぬように政府や日銀も金融政策に間違いのないよう慎重にも果断な施策を打ってもらいたいものです。

 今やCD業界はデフレ真っ盛りなのでしょうか?マーラーの全集(15枚組)がなんと3000円を割る値段で売られておりました。この値段に惚れて思わず買ってしまったのがソフィア・フィルハーモニー管弦楽団の演奏、指揮はエミール・タバコフ。ブルガリアのオケと指揮者ですね。どんな演奏なのだろうと先日よりはまっている第5交響曲を聴いてみました。
 第1楽章の少し無骨としたストレートなトランペットのファンファーレからして熱い演奏で好感が持てます。いい演奏で、一生懸命なのが聴いて取れます。決してレベルの高いオケではないのだろうけれど聞き応えは十分です。細かい部分に関しては荒削りな部分が散見されるけれども勢いよく、ぐいぐいと音楽が進む様は見事。音楽の流れの微妙な強弱や速度、リズムにおけるニュアンスが考えられていて、このブルガリア風マーラーに引き込まれます。
 この荒々しさは第2楽章においても続きます。やや弦楽器の鳴りが弱いかなと感じるところがあるのですがしっとりとした雰囲気と荒れ狂う部分の対比がまた面白い楽章です。
 この田舎くさい3拍子がこの第3楽章の音楽をのどかなものとしている気がします。やや重くて、ぎこちないワルツに素朴さを感じます。それがまた妙にこの音楽のエッセンスを滲み出しているような気がしていい気分になれます。
 第4楽章、有名な「アダージェット」。どこまでも表現はストレート。音色は淡白、表現は鈍重なものでお世辞にも美しいとはいえないが一方でこの音楽の持つ骨格をはっきりと表現した音楽になっている。もう少し音楽が艶やかであるといいのに。
 第5楽章。上手いか下手かは別として、このオーケストラの持つすべてが出し切られた熱演。このような熱い演奏は久々に聴いた気がする。フィナーレには圧倒される。

 どちらにしても(この第5交響曲のCDを聴いた上では)この全集は買いであろう。3000円弱でこのような熱く信念に満ちた音楽を聴けるとは、デフレにもいいところがあるじゃないかと思わず思ってしまった。


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