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マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
シュターツカペレ・ベルリン
指揮:オトマール・スウィトナー
REC:1984 (DS TKCC-30609)
今日はオトマール・スウィトナーの指揮に酔う。スウィトナーはドイツの指揮者における重鎮。今は引退しているらしいが以前はN響などにも客演し日本でもおなじみの旧東ドイツの指揮者である。このスウィトナーが手兵のシュターツカペレ・ベルリンと録音したマーラー。このコンビによる演奏はベートーヴェンやブラームス、シューベルトなどの録音などいくつか聴く機会があり渋い演奏のイメージがあったのだが、マーラーとなると想像がつかなかった。
いざ蓋を開けてみるとこの演奏の印象を一言で言うなれば「速い足取りといくぶん憂いに似たような雰囲気の音色、筋肉質なリズムがあいまった大変ユニークな演奏」といえると思う。
第1楽章はやや音が奥まった感じではっきりとしない部分があるけれでも密度の高い音質と突き進む豪快なテンポに度肝を抜かれる。もう少しトランペットの音がはっきりと出ていると良かったのだが。中低音がなりすぎてサウンド的にややバランスが悪いような気がする。
第2楽章の嵐のような凄まじい音楽はこのCDの中でも最高の逸品で圧倒的な存在感を示している。終始熱い。これほど思い切った演奏はそうはない。濃密なサウンドと異常なまでの速いテンポに圧倒される。とにかく凄まじい音楽になっている。
第3楽章も各パートが鳴りきっていて豪快だ。密度の高い重心のしっかりとしたサウンド、まるでブラックホールのようにすべてが中心へ吸い込まれていくようなそんな演奏になっている。
第4楽章は音が重すぎてややもたれるような感じだ。終楽章においてもとにかくアップテンポでぐいぐいと音楽を進めていく。マーラー特有の場面における細やかな表情の変化に演奏の表現に乏しくやや一本調子で大味。
全曲を聴いたあとの爽快感たるや昨日のシノーポリを上回る事間違いない。オーケストラの音がとても重厚で豪快ゆえに少々疲れも感じてしまう。大変ユニークな演奏で聴いていて面白い。重戦車が凄まじい速度で周りのすべてをなぎ倒しながら突き進んでいく豪快な演奏である。
このコンビによるマーラーの第2交響曲もあるらしいので聴いてみたい。
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コンバンワ初めまして。スウィトナーは私の好きな指揮者の一人です。15年の時間を経て昔のクラシックをたくが冬眠からさめ、必死に記憶を辿る毎日です。
2005/12/24(土) 午後 5:58
k01037adf様>コメントありがとうございます。スウィトナーは渋くていい指揮者ですね。私は個人的にシューマンの交響曲が素晴らしいと思っております。
2005/12/25(日) 午後 5:59
はじめましてshinsaquと申します。クラシックブログを巡っていて、辿り着きました。マーラーの5番、聴き込んでらっしゃるようですね。私のお気に入りはこちらのスウィトナー盤です。マーラーらしくないと言えばそれまでですが、お書きのとおりその爽快感は心地よいものです。ベルティーニ盤はこの対極にある演奏として、やはりはずせない名演だと思います。また寄らせてもらいますね、では。
2005/12/29(木) 午前 10:36 [ shinsaqu ]
shinsaqu様>コメントありがとうございます。数あるマーラーの第5交響曲の演奏の中にあってスウィトナーの演奏は必ずしもメジャーなものではありませんが力強くも爽快な演奏に驚いてしまいました。是非またコメントください。しばらく「マラ5」ネタでいかせて頂きますが。
2005/12/30(金) 午前 1:16