クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調

BBCフィルハーモニー管弦楽団
指揮:ギュンター・ヘルビッヒ
REC:1984 (BBC classics CRCB-6053)

 チェコ生まれのドイツ人指揮者ギュンター・ヘルビッヒによるマーラーの第5交響曲の演奏。ヘルビッヒは長らく旧東ドイツで活躍した指揮者だ。ドレスデン・フィル(72〜77年)やベルリン響(77〜83年)等の首席指揮者を歴任しその後北米大陸で活躍した。ベルリン響時代に首席客演指揮者を務めていたのがBBCノーザン響、今のBBCフィルハーモニー管弦楽団(1982年改称された)である。
今日の演奏は1984年3月のライヴ録音である。ヘルビッヒというとドイツの伝統的な演奏スタイルを頑なに守ったような、かなり地味な印象を受けるがこの演奏はすさまじく威勢が良く豪快にオケがなっていてまさにライヴならではの雰囲気である。
 第1〜第3楽章は自然な響きに満ちていて(わざとらしい編集などなく)オーケストラが全体で響く様はまさに音の大伽藍を見るようである。イギリスのオケにありがちなクールな音色もこの演奏では影をひそめむしろ重量感に溢れた低音からは古いドイツの伝統的なサウンドを感じる。それでいてトランペットなどのいわゆるメロディ楽器からは切れ味のいいシャープな音色が聴くことも出来て、腰はしっかりと落ち着けながらも、リズム良く音楽が展開される様は折衷的なユニークな音色とバランスになかなか好感が持てる。
 第4楽章は地味に重量感を持ってどっしりとした演奏だ。もう少し軽さがあってもよいのではないか。
終楽章は整然と演奏されどこか湧き上がってきる感情を冷静にコントロールしながら徐々に盛り上げていくそんな演奏だ。終楽章のフィナーレで金管がコラール風のメロディを強奏する部分でテンポをぐっと落として味わい深く聴かせてくれるあたりは素晴らしかった。
 このヘルビッヒという指揮者は各楽器のバランスをとても巧みに調整しながら音楽のフレームをきっちりと形作っていく典型的な職人的な人なのだろう。この指揮者とイギリスのオーケストラの(客演という形であったにせよ)長年の関係の中から培われたひとつのたどり着いた芸術の到達点なのではないか?
お互いに余裕が感じられ、何しろ音楽を楽しんでいる様子がそこかしこから感じられた。このヘルビッヒという指揮者はなかなかだ。なかなか録音に恵まれていないようだが今年で75歳になるはず。ますます円熟の極みに到達して名演を残してくれるはずだ。


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