クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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エネスコの音楽 その3

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エネスコ:1.ルーマニア狂詩曲第2番ニ長調作品11−2
     2.交響曲 第2番 イ長調 作品17
     
”ジョルジュ・エネスコ”ブカレスト・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:クリスティアン・マンデール
REC:1994 (Arte Nova 74321 34035 2)


ルーマニア狂詩曲第2番ニ長調作品11−2
1902年の作品。第1番の狂詩曲と共に民族的な旋律に満ちていて聴きやすい音楽である。北ルーマニアのモルダヴィア地方に伝わる古い伝説に因むバラードのテーマを基礎に作られているということだ。
冒頭のゆったりとしたおおらかなメロディは雄大な草原を思わせる。中間部に出てくるオーボエのメロディが東洋風でエキゾチックな雰囲気をもっておりユニーク。後半の独奏ヴァイオリンで奏でられる急速で陽気な舞踊風のメロディはまさにジプシー音楽そのものだ。
たくさんの性格の異なったメロディが様々に聴く事が出来るなんとも国際的な音楽だ。つまりはこのルーマニアという地域における民族音楽が様々な文化が微妙に接するところで多様な文化の影響を受けながら育まれていったということの証左であるといえる。

交響曲第2番イ長調作品17
 この作品は第1次世界大戦の直前に作曲されたものである。その作風は来たるべき戦争への不安が影響しているのか非常に寂寥感に満ちていつつも攻撃的かつ無機的な音楽といえる。素人的な感想で言わせて頂くのであればR.シュトラウスのような濃密なサウンドにドビュッシーやラヴェルといったフランスの印象派と呼ばれる人たちの「定まらない」雰囲気を持った何とも捉えどころのない作品だ。
 第1楽章はまさにR.シュトラウスとラヴェルを混ぜたようなサウンド。部分的に初期の民族的なフレーズが聴かれるがそれほど主旋的な扱いにはならない。今一捉えどころのない音楽だ。
 第2楽章、神秘的な音楽だ。ホルンの夜を告げるような信号風のフレーズに始まりクラリネットの甘く耽美的なフレーズに思わずうっとりとしてしまう。どことなくマーラーを感じる。
 第3楽章。スネア・ドラムに先導されて不安げな行進風のリズムに始まる。いかにも不気味な雰囲気に「戦争」の陰がまとわりつくようだ。
 エネスコの円熟期の作品でありその作風が最高潮に達した傑作といえる。ただ当事の音楽評論家の批評もどうやら好意的ではないらしく、本人も様々な意味においての完成度に関して不満があるらしかった。
 いずれにしてもエネスコの生前はたったの一度しか演奏されたことはないようだ。素人が聴いても面白い音楽とはいえない。実に複雑な性格を持った音楽であり率直に言って難しくて、敬遠したくなる音楽である。


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