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プロコフィエフ 1.交響曲第2番ニ短調 作品40 2.交響曲第3番ハ短調作品44 フランス国立管弦楽団 指揮:ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ REC:1986[1],1987[2](Warner 0927 49634-2) 楽曲について この曲は1918年に革命の混乱を逃れるために日本〜アメリカ〜パリと各地を転々とした末に1924年頃パリで作曲された作品で、作曲者自身の言葉のとおり「鉄とはがねでできた交響曲」である。 耳を劈く音塊の激しい衝突と跳躍に聴き手は最初、驚きと嫌悪感を抱くに違いない。 この作品はパリで活躍していたフランス6人組(ミヨー、オネゲル、プーランクなど)などの影響を受けそれ以上の現代的な作品をと書いた野心的な作品である。 以上は以前にこの楽曲を聴いたときに記した簡単な解説。 演奏 ロストロポーヴィチは出だしのトランペットをテヌート気味に吹かせているので、また「まったり」した感じの音楽になっているのではと思ったがかえってこの音楽にはあっているようだ。 切れ味の悪い演奏とゴツゴツして不細工なサウンドがかえってこの作品の持ち味を出しているような感じだ。特に第一楽章の奇抜でグロテスクな音楽(音楽といえるのか?)が化け物のように生き生きと荒れ狂う感じなどはこの作品の本質をついているように感じる。 ちなみにこの第1楽章 クチャル/ウクライナ国立響の演奏
「暴力的というよりむしろダイナミックな印象を与える」 ゲルギエフ/ロンドン響の演奏 「強烈なリズム感と凄まじいほどのスピード感に溢れて・・・密度の濃い強烈な「音塊」が信じられないほどの重力を持ってえぐるように迫ってくる」 と以前私は評していた。 さて第2楽章。妖艶でグロテスク、それでいて幻想的なこの独特な作品をどのように表現するのかそういった意味においてこの楽章は「聴きもの」だ。 冒頭の旋律はフランスのオケだけあってか?軽く明るい。ふんわりとした温かいサウンドに満ちていてグロテスクとか妖艶などとは縁のない極めて柔らかい演奏だ。 続く細かいパッセージなども(この第2楽章においては)大変はっきりしていて素晴らしい。 音色の柔らかさが特徴的で目まぐるしい変化が特色のこの楽章にフレキシブルに対応できていて、瞬時に変化する雰囲気と音楽に見事にフィットし最高の演奏を聴かせてくれる。 これはフランス国立管の音色とロストロポーヴィチの微妙な変化への細かく深い配慮が感じられる。このコンビでこそなしえたのではないだろうか?一見無意味に聴こえる現代的なフレーズが意味を持って聴こえてくるのだから驚いた。今までの演奏には感じられなかった新しさがここにはある。 参考までに第2楽章の他の演奏の過去のコメントを以下に。 クチャル/ウクライナ国立響の演奏
「程よい残響のおかげで妖艶さや神秘性が際立つ」 ゲルギエフ/ロンドン響の演奏 「集中力という意味では完璧だがこの楽曲のもつ妖艶な神秘性は表現できていない。あまりに音楽が窮屈すぎる」
プロコフィエフの第2交響曲はこのロストロポーヴィチ/フランス国立管弦楽団の演奏が現在のところベストといえる。
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プロコはいいですよね〜今久しぶりにピアノ協奏曲聴いております。ちなみに4番と5番の怪しい感じが好きです。。交響曲では3番、4番、5番、6番、7番がいいですね〜
2007/1/25(木) 午後 10:33
オデオン様>コメントありがとうございます。プロコフィエフのピアノコンチェルトも聴きました。やっぱり怪しい感じですよね。今度INDEXにまとめてみます。
2007/1/27(土) 午後 5:49