クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ベートーヴェン
1.交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
2.交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」

アンサンブル・オーケストラル・ドゥ・パリ
指揮:ジョン・ネルソン
REC:2005(Ambroisie AM9993)


 英雄交響曲同様、運命交響曲においても色彩感の溢れる鮮やかで軽やかな演奏。管楽器のはっきりとした音色と弦楽器のまろやかさとが上手く溶け合った佳演である。

 一つ一つのフレーズがとても丁寧に演奏されていてまとまりのある演奏だ。アインザッツやアタックなどもいくぶん丸みを帯びていてとげとげしさはない。

 特に感じるのはフレーズの出だしにはスピード感と歯切れのよさを感じる(だが決して乱暴にはならない)のだがフレーズの終わりがとても考えられていて心なしかテンポにブレーキがかかって心地よい余韻を感じさせるところがなんともいい意味でフランス的な「アンニュイ」を感じる。

 この心地よい物憂げな感じは第2楽章で顕著である。この例えはあくまでいい意味であってリズム感や音楽的に停滞感を感じさせるということではない。

 音色に大人の色気を感じさせながらもしっかりとした音作りに徹していて骨格のしっかりとした音楽となっていて第3楽章から終楽章にかけても堂々とした音楽が展開されていく。全曲を通してホルンの気合の入った演奏に共感を覚えた。


 田園交響曲は全体的に雰囲気で演奏をしているという感覚は皆無で、音楽を音楽的にきっちり演奏しているという感じである。ここでは木管楽器の艶やかな音色が聴きものだ。。レコード芸術の3月号の海外盤試聴記を執筆している那須田務氏はこの田園交響曲の演奏についてアーテュキレーションの克明さを指摘したうえで「歌よりも語りの要素の強い演奏」と指摘している。的を得た言葉だと思う。

 田園交響曲のこの演奏に関して言えば弦楽器の控えめさと管楽器(特に木管楽器)の主張の強さのコントラストが妙にマッチした演奏といえるかもしれない。薄い水彩絵の具を下絵にポイントとして強調される鮮やかな色彩が嫌味なく強調される。

 そういった意味において、つまり数ある田園交響曲の中にあってこの演奏の印象は薄いといわざるを得ないかもしれない。それだけ聴いたときに視覚的に心に投影されないし感情の移入されにくい純粋に音楽的な演奏であるのだろう。



ホグウッド/エンシェント室内管の同曲演奏
運命交響曲 http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/24245774.html
田園交響曲 http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/24351698.html

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