ラフマニノフ 1.交響曲第3番イ短調作品44 2.交響的舞曲作品45 ロンドン交響楽団 指揮:アンドレ・プレヴィン REC:1976[1],1974[2] (EMI 0777 7 64530 2 6) 不朽の名作、交響曲第2番が作曲されて30年の後に作曲されたのがこの第3交響曲。ロシア革命をのがれアメリカにその音楽の活動の場を得ていたラフマニノフがロシアへの望郷の念を感じながら作曲した作品である。 初演は1936年にストコフスキーの指揮によるフィラデルフィア管弦楽団の演奏によって行われている。 オーケストレーションもアメリカっぽい華やかなものだ。けれど第2交響曲ほど歌える旋律もなく印象に乏しい。 それでも第2楽章の得も言われぬ幻想的な美しさにはしばし時を忘れるようである。マーラーの退廃的耽美とドヴュッシーやラヴェルに感じる幻想的な和声。それにラフマニノフ特有の甘い旋律美が、どれも 主張せずに、やはり「いびつ」に結合している。 この不安定さに「美しさ」を感じてしまうのだから不思議な音楽である。 この音楽を聴くとやはりアメリカに活動の場を持っていたプロコフィエフの交響曲を感じる。当時の音楽界の流れであったモダニスト、前衛性の風潮とロシアの民謡風の旋律がいびつに絡み合っている楽曲である。 交響的舞曲は第3交響曲よりも有名である。もともとは4手のピアノのための楽曲であったが管弦楽曲のために編曲された。この管弦楽版はオーマンディとフィラデルフィア管弦楽団に献呈されている。もちろん初演はこのコンビ。 第3交響曲の作曲された直後に作曲されていているがはるかにこの楽曲の方が聴いていて印象に残る。特にサキソフォンの温かい音色が印象的である。 曲は3つの部分からなっている。1楽章の中間部分におけるピアノのアルペッジオを伴った旋律は大変美しい。終楽章の力強い颯爽と駆け抜ける旋律は素晴らしい。 残念だったのはプレヴィンとロンドン響の演奏である。もっとシャープに切れ味の良い演奏が欲しかった。終楽章はやや肥大していて響きが散漫としてしまっていていまひとつ。
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