モーツァルト 1.フリーメイソンのための葬送音楽 K.477 2.レクイエム K.626 モンセラート・フィゲーラス(S)[2] クラウディア・シューベルト(A)[2] ゲルト・テュルク(T)[2] シュテファン・シュレッケンベルガー(Bs)[2] 合唱:ラ・カペッリャ・レイアル・デ・カタルーニャ[2] ル・コンセール・デ・ナシオン 指揮:ジョルディ・サヴァール REC:1991(AUVIDIS FONTALIS ES 9915[070909-588KDK]) コメントはしていないが以前にサヴァールの指揮、ル・コンセール・デ・ナシオンの演奏でベートーヴェンの英雄交響曲を聴いて非常に感銘を受けたのを覚えている。 過激とまではいかないがシャープでタイトなオリジナル楽器による演奏でありながらどこまでも歌にあふれているこのレクイエムは非常に優れた演奏であるといえる。さっぱりとした足取りではあるけれども音に深みが宿っていて説得力のある演奏である。金管楽器の音に関しても単独で鳴ると確かにオリジナル楽器特有の乾いた音がするが音が重なることによって音に奥行きが出ていて重厚なサウンドがする。 バセット・ホルンの、モダン楽器のクラリネットにない言いようのない素朴さとその中にある無類の温かい音色を何に例えたらよいのであろうか? このCDでは第1曲の入祭唱と第2曲のキリエがトラック分けされずに続けて演奏されるのであるがこのキリエにおいて、引き締まった合唱がこの楽曲における最大の魅力である壮大なフーガの技法を余すところなく最大限に効果的に演奏することに成功している。
この曲中白眉の演奏はキリエに続く怒りの日である。一気に駆け抜けるスピード感のある劇的な演奏に度肝を抜かれる。音楽がうねり疾走する様はこれぞモーツァルトといわんばかりの素晴らしい解釈で最高の演奏である。 モーツァルトのレクイエムにおける最大の聴き所、ラクリモサ。ここでは極めて洗練されたサウンドの中をじっくりとしっとりと歌い上げる音楽の様は本当に素晴らしい。曲中の最後「アーメン」と高らかに歌い上げるところでディミニュエンドするところなど細かな部分における配慮とこだわりが感じられるところも特質すべき点であろう。 なお、冒頭に「フリーメイソンのための葬送音楽」が併録されている。この短い音楽も来るべきレクイエムの序章としての役割を感じさせまことに心憎い配曲である。 |

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