ジョン・ラッター 1.弦楽のための組曲 チャールズ・ウィルフレッド・オール 2.コッツウォルド丘陵の民謡 ジョージ・メラクリーノ 3.遊戯 ピーター・ドッド 4.アイルランド牧歌 セシル・アームストロング・ギブズ 5.小さな舞踏組曲 フランク・コーデル 6.チャールズ一世のガイヤルド デーヴィッド・ライアン 7.小組曲 ロイ・ダグラス 8.カンティレーナ フィリップ・レイン 9.パントマイム ロイヤル・バレエ・シンフォニア(バーミンガム) 指揮:デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ REC:1996(NAXOS 8.554186[080106-250BOMM<DD>]) 近代イギリス音楽のオムニバス・アルバム。イギリス・ライト・ミュージックを満喫できる弦楽合奏曲集である。有名、無名のイギリスの現代作曲楽曲を収録しており、それぞれの楽曲は多種多様な楽想で快活なものから情感をたたえたものまでいろいろである。ただ、どの楽曲にも共通するのは気品のある温かい旋律である。どの楽曲も「しつこくないのにいつまでも耳に残るような、鮮やかな印象(NAXOS評)」であることに間違いない。 近代イギリス音楽界を代表する作曲家、ジョン・ラッター(ラター)は合唱の分野で非常に有名である。以前に聴いたクリスマスのアルバム(http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/51852503.html) でも愛らしい楽曲を多く残している。 このアルバムに収められている「弦楽のための組曲」は民謡風の旋律が印象的でメロディ・メーカーとしてのラターの手腕が遺憾なく発揮されているといって良い。 チャールズ・ウィルフレッド・オールという作曲家について詳細はわからない。「コッツウォルド」はイングランド中央部の丘陵地帯でイギリスの田舎の風景が印象的な場所である。この楽曲もとても牧歌的でゆったりとまどろむ感じで美しい。 ジョージ・メラクリーノはイギリスの映画音楽、ムード音楽などの軽音楽の巨匠。イギリスにおけるルロイ・アンダーソンのような存在だろうか。「遊戯」と題された小曲も躍動的でロマンティシズムにあふれた佳作である。 ピーター・ドッドという作曲家についても(BBC放送局に勤めていた?)詳細はわからない。「アイルランド牧歌」は民謡風の美しい旋律が印象的である。 セシル・アームストロング・ギブズはヴォーン・ウィリアムスに師事をしたイギリス現代作曲家。「小さな舞踏組曲」は古風な舞曲を現代のスタイリッシュな洗練されたサウンドに凝縮した聴き応えのある佳作である。 フランク・コーデルは前述のジョージ・メラクリーノと同じく映画音楽の分野で数多くの楽曲を残した作曲家である。古風で清楚な旋律の印象のある美しいガイヤルドである。 デーヴィッド・ライアンによる「小組曲」はこのアルバム中最も凝った作品である。古風なスタイルを維持しつつも風変わりな和声を所々におりまぜながら現代的な響きを感じさせる。2曲目の「ガヴォット」はプロコフィエフへのトリビュート作品でなかなか面白い。終曲の「常動曲」もおどけた感じの楽曲で愉快である。 ロイ・ダグラスはショパンのピアノ曲を管弦楽に編曲した「レ・シルフィード」の編曲者としても有名である。ヴォーン・ウィリアムスの友人としてまたアシスタントとしてこの大作曲家を支えた人物でもある。この「カンティレーナ」はどこかディーリアスの雰囲気を漂わせる牧歌的な音楽である。 フィリップ・レインは1950年生まれの作曲家。このアルバム中最も若い作曲家である。この作品は1971年の作品であるので非常に若い時の作品である。最初の「アラ・マルチャ」はまるで「サンダーバード」のテーマのようである。生き生きとした音楽で聴いていて心が躍る。 このシリーズは続編も出ているのでじっくり聴いていきたい。
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ご無沙汰しております。この種の音楽は自分にも合いそうな気がします。ただ、こうした紹介記事がないと手が出し難い対象でもあります。
2008/6/10(火) 午後 9:52
白髪ばっは様>コメントありがとうございます。ご無沙汰しております。非常に聴きやすくBGMには最適ですよ。とくにじめじめとした梅雨の時期にはさっぱりと小気味のいいイングリッシュ・サウンドに耳を傾けては。
2008/6/10(火) 午後 11:45