クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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シューベルト(編曲:ワインガルトナー)
交響曲(第7番)ホ長調 D.729

ベルリン放送交響楽団
指揮:ハインツ・レーグナー
REC:1977(DS TKCC-70668[080511-250BOMM])

 今日聴くのは非常に珍しい交響曲である。シューベルトが未完で残したD.729のホ長調のシンフォニー。現在では補筆を入れなければ演奏が事実上不可能という事から番号が削除されている。そのため最近では「未完成」交響曲が第7番、「グレイト」交響曲が第8番となっている。

 昔は第7番の番号が与えられていた。そのため有名な「未完成」交響曲が第8番、「グレイト」交響曲が第9番となっていた(現在は併記が多い)。

 さてこの交響曲変ホ長調D.729はただのピアノスケッチではなく、フルスコアのかたちで残されているとのことで主要な部分はある程度作曲が終了しているとのことで、そのため一部の補筆等で演奏が可能な作品になっている。
 
 シューベルトがどのような動機によってこの作品を作曲したのかまたなぜ未完のまま放置されたのかについては詳しくは不明である。いずれにしてもシューベルトの死後88年目の1934年に管弦楽曲の形としては初めて指揮者であるフェリックス・ワインガルトナーによって補筆完成されその全貌が明らかになった。
 
 このワインガルトナーによる補筆完成版はシューベルトの時代考証などに基づく学術的な側面はあまり考慮のないまさに1930年代の時代様式におけるオーケストラの演奏を前提において編曲されており、現在においては様々な批判もあるようだ。
 
 ワインガルトナーの補筆完成版とともにブライアン・ニューボールドという人が補筆完成した版も存在する。こちらはネヴィル・マリナーとアカデミー室内管との演奏が存在する。
 
 さて今日聴いたのはワインガルトナーによる補筆完成版である。楽曲そのものは間違いなくシューベルトを感じさせるもので第1楽章の出だしの部分などは有名な「未完成」交響曲を感じさせる。
 
 特に耳を引いたのは第2楽章の後半部分に聴かれるクラリネットの甘く切ない旋律である。シューベルトのロマンティックな性格を強烈に感じるし、ブラームスの雰囲気も感じる。
 
 レーグナーの指揮によるベルリン放響の演奏も素晴らしい。そっけないほど普通にシューベルトの交響曲ですよと演奏している。これが珍しいシューベルトの未完の作品でワインガルトナーの補筆によるものですと声高に言ってない、普通にそういうこととは関係なく何の変わりもなく正面からロマン主義の音楽を実直に演奏しているという印象である。これが非常に好印象である。
 
 学術的なことはさておき、シューベルトの交響曲としてもっと知られていい、切なくも美しい旋律に彩られた名曲であると思う。やはりブライアン・ニューボールドの補筆完成版も同時に聴いておきたいと思う。

 以前にシューベルトが未完で残した交響曲のスケッチを素材にイタリアの現代作曲家ルチアーノ・ベリオの作曲したを聴いたことがあった。
 
参考:ベリオの「レンダリング」
http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/50556473.html

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まさに「幻の交響曲」と言う訳ですね。この手の「未完成」作品はシューベルトの場合は色々と他にもありうです。気に入らなければ即刻破棄と言う、タイプの多い作曲家には珍しいタイプかも知れません。

2008/11/23(日) 午前 9:16 [ 名無しの権兵衛 ] 返信する

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リッチー様>コメントありがとうございます。シューベルトの未完ないし断片的な交響曲は3つか4つあるみたいですね。このD.729はかなりの部分が作曲されているのでほぼオリジナルの番号に入れていいと思いますよ。

2008/11/23(日) 午後 9:27 ちぇり 返信する

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