ブルックナー 交響曲 第5番 変ロ長調(1878年版) ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレ・ドレスデン) 指揮:オイゲン・ヨッフム REC:1980(EMI 7243 5 73910 2 3) ブルックナー指揮者といえば、チェリビダッケ、朝比奈隆、ギュンター・ヴァントという巨匠がいる。その後にティントナーやスクロヴァチェフスキなどが続くわけだが、その先駆的存在としてオイゲン・ヨッフムの存在を忘れるわけにはいかない。 ヨッフムは1975〜80年にかけてブルックナーの交響曲全集をEMIに録音している。オーケストラは世に名高いシュターツカペレ・ドレスデンである。 今日聴いた第5交響曲はこの全集からのものである。 背筋のピンと張った極めて厳しい演奏である。音楽の折り目が終始きちんとしており鞭打つかのようなピリッとした音楽になっている。それはまるでフリッツ・ライナーやジョージ・セルを思わせるものだ。 後に続くヴァントやスクロヴァチェフスキの流れの源流ともいえる骨のある演奏である。オーケストラがシュターツカペレ・ドレスデンであることも一因であるだろうが弦楽器の艶やかさには目を(耳を)みはるものがある。 特に第3楽章のきびきびとした熱っぽい演奏には肝を抜かれる。終楽章の集中力も尋常ではない。ただならぬ気配であり、ぎりぎりまで研ぎ澄まされた緊張感がある。 この楽曲は大曲だけあって大味になりそうであるが細かな部分に関するこだわりも感じられ細かな楽節を際立たせている点などは非常に感心する。 ヨッフムがここまでタイトなブルックナーを展開していたとは思いもよらず目から鱗であった。前にライナーの指揮によるものだったかセルの演奏によるものだったか忘れてしまったが、そのときに感じた「明治生まれの爺さんにガツンと怒られて背筋がぴんと張るような感覚」そのものである。 ちなみに画像は分売されている国内盤のジャケットである。
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ヨッフムのブルックナーはまだどの曲も全曲腰をすえて
聴いたことありません。
ブラームスの第4(ロンドンフィル)では
とても誠実かつ折り目正しい演奏だったのを覚えています。
ブルックナーも早く聴いてみたいですね。
2009/7/1(水) 午前 6:41 [ 名無しの権兵衛 ]
リッチー様>コメントありがとうございます。このヨッフムの演奏は本当にすごいです。威厳のある「誠実かつ折り目正しい演奏」、まさにその通りです。
2009/7/1(水) 午後 9:32