クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ブラームス

交響曲第1番ハ短調op.68

大阪センチュリー交響楽団
湯浅卓雄(指揮)

録音:2005年11月3日

 現在、財政難で苦しむ大阪で一番若い大阪センチュリー交響楽団。大阪府からの補助金カットの影響で活動の場を大阪から日本各地へと拡大させざるを得なくなり2010年より名称を日本センチュリー交響楽団と改めた。この録音はそのような危機が叫ばれる少し前に行われた演奏会のライヴ録音である。
 
 冒頭から気合の入った壮大で分厚いサウンドが聞き物であるが直後の木管楽器の音程が不安定で非常にストレスになり気になる(全曲を通して目立つ不安定さは唯一ここだけなのだけれど!)。
 
 その後はこの冒頭の不安定さなど皆無で素晴らしい演奏を繰り広げていくこととなる。指揮者の湯浅卓雄のこの楽曲に対するアプローチはすべての楽章においてオーソドックスを地でいくものであり奇を衒うこともなく非常に好感の持てる演奏といえるだろう。サウンドも重厚でアンサンブルも見事。各パートの繋がりもありアンサンブルのある演奏である。であるからこそ、これといって特筆のある「何か」があるわけではない。しかしながら古き良きブラームスの演奏スタイルがここに確立されており重心の重い独墺系のサウンドが感じられすごくいい。
 
 個人的には3楽章の流れるようなリズムとしっとりとした粘着力のあるサウンドに感動を覚えた。この絶妙なリズムとテンポ、サウンドのブレンドはこの楽章に置いて本当に理想的なサウンドであるといえよう。
 
 終楽章も堂々とした優秀な演奏である。どこまでもスタンダードであるが、とにかくこのスタンダードが新鮮に感じられるいい演奏である。
 
 なかなか難しい時代であるからこそ危機に瀕したオケこそ独自性を持ちまた保ちがんばって存続してもらいたい。指揮者の湯浅卓雄の力量に負うところも多々あるのだろけれども、(今はどうかはわからないけれど)こんなにいい演奏をするオーケストラなのだから。

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