クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ブラームス
1.交響曲第1番ハ短調 作品68
ヨハン=デ=メイ
2.祝典ファンファーレ

大阪シンフォニカー交響楽団
大山平一郎(指揮)

録音:2005年4月12日(1)、2006年3月12日(2)


 大阪シンフォニカー交響楽団創立25周年(2006年時)を記念したアルバムとのこと。その当時の首席指揮者 大山平一郎、正指揮者 寺岡清高、首席客演指揮者 ウラディミール・ヴァーレックの3人の指揮者によって振り分けられている。
 第1番と第4番が大山、第2番が寺岡、第3番がヴァーレックによるものである。2005~06年録音。ちなみに大阪シンフォニカー交響楽団は2010年4月に大阪交響楽団と改称されている。

 さて最初は大山平一郎の指揮による交響曲第1番から。この楽曲の指揮を担当している大山平一郎は2004年から2008年まで大阪シンフォニカー交響楽団の首席指揮者を務めていた。
第1楽章。冒頭から重厚なサウンドが聴いて取れる。ティンパニの強打は圧倒的。音の線がしっかりしていてサウンドは野太く粘着質である。特に練習番号K、321小節目からの金管楽器に聞こえる8分音符3つの強打は特に凄まじい。

 第2楽章も抒情的というよりは音の線がはっきりしたしっかりとした音楽に仕上がっている。冒頭少し後のオーボエのソロにしてもことさら感情に流されることのないある種淡々とした歌い方に指揮者や演奏家のこの楽章のやり方の全てがうかがえるような気がする。感情に訴えるというより淡々とこの音楽を丁寧に奏でるというスタンス。

 第3楽章もスタンスは一緒である。冒頭、クラリネットに奏でられる旋律の裏で演奏されるホルンの音色がはっきりと浮きだたせることによって立体感が生まれている。さらに11小節目から出てくる木管楽器のシンコペーションの動きが楽譜上ドルチェとなっているのにもかかわらずあえてリズムを際立たせることによって音楽が引き締まっている。

 第4楽章は指揮者の歌声が各所で聞かれるのがやや気になるところではあるが入魂の演奏である。テンポも中庸であり奇を衒うことのない正攻法の演奏である。ティンパニの強打はこの楽章でも健在であるが289小節目のホルンの旋律の裏でたたいているティンパニは少し目立ちすぎではないだろうか?ふと訪れる牧歌的な雰囲気が台無しになっているような印象を受ける。

 また練習番号Mのアウフタクトから入る管楽器の3つの8分音符で急ブレーキをかけるのが特徴的。ややブレーキが利きすぎたせいかアンサンブルに乱れが起きている。楽曲後半2分の2拍子になるPiu Allegroの場面は圧倒的な勢いを感じることができる。音もしっかりしておりそれでいて硬くない。見事なサウンド。見事な演奏。最後の音のフェルマータの前での間の取り方も絶妙である。

 第1交響曲とともにヨハン=デ=メイの作曲による同団委嘱作品の壮大な「祝典ファンファーレ」(世界初録音)が併録されている。ヨハン=デ=メイはオランダの作曲家。吹奏楽曲などで有名な作曲家である。

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ブラームス

交響曲第1番ハ短調op.68

大阪センチュリー交響楽団
湯浅卓雄(指揮)

録音:2005年11月3日

 現在、財政難で苦しむ大阪で一番若い大阪センチュリー交響楽団。大阪府からの補助金カットの影響で活動の場を大阪から日本各地へと拡大させざるを得なくなり2010年より名称を日本センチュリー交響楽団と改めた。この録音はそのような危機が叫ばれる少し前に行われた演奏会のライヴ録音である。
 
 冒頭から気合の入った壮大で分厚いサウンドが聞き物であるが直後の木管楽器の音程が不安定で非常にストレスになり気になる(全曲を通して目立つ不安定さは唯一ここだけなのだけれど!)。
 
 その後はこの冒頭の不安定さなど皆無で素晴らしい演奏を繰り広げていくこととなる。指揮者の湯浅卓雄のこの楽曲に対するアプローチはすべての楽章においてオーソドックスを地でいくものであり奇を衒うこともなく非常に好感の持てる演奏といえるだろう。サウンドも重厚でアンサンブルも見事。各パートの繋がりもありアンサンブルのある演奏である。であるからこそ、これといって特筆のある「何か」があるわけではない。しかしながら古き良きブラームスの演奏スタイルがここに確立されており重心の重い独墺系のサウンドが感じられすごくいい。
 
 個人的には3楽章の流れるようなリズムとしっとりとした粘着力のあるサウンドに感動を覚えた。この絶妙なリズムとテンポ、サウンドのブレンドはこの楽章に置いて本当に理想的なサウンドであるといえよう。
 
 終楽章も堂々とした優秀な演奏である。どこまでもスタンダードであるが、とにかくこのスタンダードが新鮮に感じられるいい演奏である。
 
 なかなか難しい時代であるからこそ危機に瀕したオケこそ独自性を持ちまた保ちがんばって存続してもらいたい。指揮者の湯浅卓雄の力量に負うところも多々あるのだろけれども、(今はどうかはわからないけれど)こんなにいい演奏をするオーケストラなのだから。

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ブラームス
交響曲第1番ハ短調作品68

関西フィルハーモニー管弦楽団
指揮:飯守泰次郎
REC:2009,2010(fontec FOCD 9476/8)

 第1楽章。序奏は遅めのテンポでじっくりと歌わせる。その後、提示部の第1主題に入ると中庸なテンポでしっとりと上品に聞かせる。サウンドがやや薄くあっさりとした印象を与えるが楽節の一つ一つを丁寧に言い聞かせるような雰囲気で演奏するので女性的な印象を与えるが品格のある繊細な第1楽章である。
 第2楽章。静謐な演奏。旋律の線が非常に繊細で美しい。第1楽章では物足りなかったサウンドがこの楽章では非常にマッチしていてすばらしい。特に最後のヴァイオリン・ソロの美しさは白眉の演奏であるといえよう。
 第3楽章。録音のせいか第1楽章同様、非常に薄いサウンド。さらさらと流れていく音楽。ブラームスというかハイドンやモーツァルトを聞くようである。
 第4楽章。サウンドの薄さがどうしても気になる。弦楽器の密度の問題なのかな?アゴーギグを効かせて、なるほどと思わせる部分はあるにしても基本的には音楽そのものはスタンダードそのもの。とりたてて特筆すべき部分も感じられず。決して悪い演奏ではないがそれ以上でもそれ以下でもない。Piu Allegroの終結部は猪突猛進。テンポを加速して一気に駆け抜ける。最後は爽快だった。
 時折聞こえる指揮者飯守さんの唸り声とおぼししき『声』だけどうにかならないものか?個人的に結構気になる。

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ブラームス
交響曲第1番ハ短調作品68

大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮:大植英次
REC:2010(Fontec FOCD 6010/2)

 大植英次と大阪フィルによるブラームスの第1交響曲。
 秀演。さすがである。よく音が鳴っているし、見通しもいい。
 まずは第1楽章。説得力のある演奏でサウンドも重厚。木管楽器の細かな音程のずれが耳につくが総じていい。特に弦楽器の深みのある音色には脱帽である。しかし提示部、第1主題が現れるアレグロの部分、60小節目のアウフタクトに出てくるpesante(ペザンテ)の部分で(文字通り重くなる)テンポまで遅くして重々しくペザンテを表現するところはやや、やりすぎの感がある。しかし大阪フィルの弦楽セクションの粘着力のあるサウンドがまた大植の表現とマッチするのも事実。たまに管楽器が浮いてしまうのが玉に瑕だがすばらしいサウンドである。

 第3楽章は流れるような早目のテンポですいすい流れる。重低音がはっきりとリズムを刻みサウンドは銃口であるが決してリズムが重くならないところがすばらしい。弦楽器と管楽器の融合も図られ、すばらしい音楽になっている。
 
 第4楽章はユニークな演奏になっていて、好みが分かれるところである。特に391小節からが終結部、2分の2拍子のPiu Allegroに入る手前の383小節目からの演奏方法には驚いた。ここにはstringendo(ストリンジェント)との記譜があり、通常であればテンポを速めていきながら2分の2拍子のPiu Allegroに突入していくのだが、大植はここでテンポを速めずそれまでのテンポを維持したままPiu Allegroに突入していく。私は非常に違和感を覚えたのだが、これはこれで逆にPiu Allegroの終結部が強調され(要するに急にテンポが変わるために)効果的なフィナーレとなるといえる。
もうひとつは最終音。楽譜にはすべての楽器に全音符でフェルマータがついているのにもかかわらず、ティンパニのみ途中で音を切ってしまうのだ。これは・・・いくらなんでもやりすぎなのではないかとやや呆然としてしまった。なぜ?最後の最後でこれはないだろうと思わずにやけてしまった。

 それにしても大阪フィルのサウンドはすばらしい。本当に熱気にあふれた名演であることに間違いがない。

現在、政治的にもホットな地域「大阪」には4つのプロのオーケストラがある。

大阪フィルハーモニー交響楽団。
朝比奈隆が中心となり1947年に設立された老舗のオーケストラである。

関西フィルハーモニー管弦楽団。
1970年に設立。2001年より飯森泰次郎が常任指揮者を務めている。

大阪シンフォニカー交響楽団。
2010年より大阪交響楽団と改称。1980年設立。現在は児玉宏が主席指揮者。

大阪センチュリー交響楽団。
2011年より日本センチュリー交響楽団と改称。1989年設立。現在小泉和裕が音楽監督を務める。

これら4つのオーケストラにおけるブラームスの交響曲全集がまとまって手に入ったので聴いていくことにする。

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