クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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12:サラモーネ・ロッシ(1570〜1630):3声のシンフォニア
 ロッシはイタリアのマントヴァを中心に活躍したユダヤ系の作曲家。当時からその名声は知れ渡っており多くの革新的な作曲技法を示した。
 この「3声のシンフォニア」は2分にも満たない短い楽曲ではあるが神聖性をたたえており和声的にも他の作曲家にはなかった新しさを感じる。

 13:ジョヴァンニ・バティスタ・フォンターナ(?〜1630ごろ):ソナタ第15番
 フォンターナは前記のマリーニの師といわれ、やはりヴァイオリンの名手であったとされる。ここで聴かれる「ソナタ第15番」は彼の死後1641年に出版された彼の唯一の曲集「ヴァイオリンまたはコルネット、およびファゴット、キタローネその他の楽器のためのソナタ集」に含まれる作品。ここではコルネットで演奏されており大変華やかで祝祭的な雰囲気の楽曲になっている。

 14:アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566〜1638):アーチ・リュートとチェンバロの為のトッカータ
 アレッサンドロ・ピッチニーニはボローニャを中心に活躍したリュート奏者で作曲家。1632年と死後の39年に出版された2巻のリュートのための作品集が有名。ここで聴かれる「トッカータ」もおそらくこの作品集からの1曲なのであろう。しっとりとじっくりとリュートの音色を堪能させてくれる1曲。

 15:マルコ・ウッチェリーニ:ソナタ第18番
 2曲目のウッチェリーニの作品。その生涯は謎に包まれたウッチェリーニであるがヴァイオリニストとして活躍していた事は知られている。この楽曲はさながら2つのヴァイオリンのための協奏曲だ。堂々とした作品。

 16:サラモーネ・ロッシ:エコー・シンフォニア
 ロッシの作品はオリエンタルな感じを受けるがここでも明らかに他の作曲家とは雰囲気が異なる。この独特の作風は彼がユダヤ教徒であるということと関係があるかどうかはわからないけれど、どこか中東付近の雰囲気がある。このミュートをつけた2つのコルネットが題名の通りエコーのようにかけ合い響く作品の、哀愁の漂う旋律にもそんな感じを受けた。このディスク2曲目のロッシの作品。

 17:ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ(1525〜1594)
    フランチェスコ・ロニョーニ(16世紀後半〜17世紀前半):野も丘も
 ルネサンス期を代表するパレストリーナのマドリガーレをフランチェスコ・ロニョーニという人が弦楽器のために編曲したものと思われる。ロニーニョについての詳細はよくわからなかったが、16世紀後半にミラノを中心に活躍した弦楽奏者で作曲家であったらしい。また、メルーラ同様一時期ポーランドのジグムント3世に仕えていた可能性がある。教則本や練習曲集を出版している。切なくも美しい楽曲。

 18:サラモーネ・ロッシ:ガイヤルド『ザンバリーナ』
 このディスク3曲目のロッシの作品。ガイヤルドとは1400年ごろにフランスで普及した舞曲の一種。急速な3拍子の跳ね踊りが特徴的。ロッシのこの作品は3つのリコーダーとオルガンの伴奏によるもので、短いが大変技巧的な笛の音が特徴的で音楽に聴き入ってしまう。
 このガイヤルドという舞曲はしばしば緩やかな踏み踊りであるパヴァーヌと組み合わされることがあったようだ。

 19:サラモーネ・ロッシ:5声のシンフォニア・グラーヴェ
 続いてもロッシの作品。ロッシの作品はこのCDでは4曲目。先のガイヤルドと対照的にゆったりとしたテンポの作品で憂いと気品を持ち合わせた比較的規模の大きな作品。

 20:タルクィーニオ・メルーラ:カンツォーナ『ラ・カッタリーナ』
 メルーラの作品はこのCDでは2曲目。リコーダートヴァイオリンの掛け合いが大変面白い。リズムがめぐるめく変化していく大変忙しい楽曲だ。奏者の技巧に感心してしまう。

 21:マルコ・ウッチェリーニ:『針箱』によるアリア
 ウッチェリーニによる作品はこれが3曲目。彼がヴァイオリニストであったためかここではヴァイオリンがとても主体的な役割をする。曲の終わり方が大変特徴的。徐々にディミニュエンドしていき消え入る様に終わる。この時代の作品としては珍しいのではないだろうか?

 22:ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570?〜1622?):ソナタ
 ミラノで活躍した作曲家でオルガニスト。その生涯についてはあまり知られていないようだ。この作品ではフーガの技法も認められていて厳かな雰囲気を与える。リコーダーとオルガン、チェロの3者が厳密に絡み合っていて内容に深みがある。

 23:タルクィーニオ・メルーラ:ルッジェーロ
 メルーラ3曲目の作品。おそらく1637年に出版された作品集からの一曲であると推測される。規模も大きく大変技巧的な作品だ。旋律等はやや地味なきもする。

 24:サラモーネ・ロッシ:ガイヤルド『ノルシーナ』
 このCDにおけるロッシ5曲目の作品。急速なテンポのガイヤルド。先に聴いたガイヤルドの『ザンバリーナ』よりも規模が大きい。短い楽曲であるがこの「初期イタリア・バロックへの旅」を締めくくるにふさわしい圧倒的なエネルギーをもった作品だ。


 どれもこれも素晴らしい演奏でとにかくお勧めだ。作曲者がどうこう考える前に純粋にこの当時の音楽を楽しめればそれでいいと思った。

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『初期イタリア・バロックへの旅』
 1.モンテヴェルディ:シンフォニア
 2.メルーラ:3声のチャッコーナ
 3.即興演奏
 4.カステッロ:ソナタ第4番
 5.ローレ/スパーディ:再びわかれて・即興演奏
 6.カステッロ:ソナタ第10番
 7.リッチョニ:4声のソナタ
 8.即興演奏
 9.マリーニ:『ラ・モニカ』によるソナタ
10.ウッチェリーニ:『ラ・ベルガマスカ』によるアリア
11.ロッシ:3声のシンフォニア
12.フォンターナ:ソナタ
13.ピッチニーニ:アーチ・リュートとチェンバロのためのトッカータ
14.ウッチェリーニ:ソナタ第18番
15.ロッシ:エコー・シンフォニア
16.パレストリーナ/ロニョーニ:野も丘も
17.ロッシ:ガイヤルド『ザンバリーナ』
18.ロッシ:5声のシンフォニア・グラーヴェ
19.メルーラ:カンツォーナ『ラ・カッタリーナ』
20.ウッチェリーニ:『針箱』によるアリア
21.チーマ:ソナタ
22.メルーラ:ルッジェーロ
23.ロッシ:ガイヤルド『ノルシーナ』

イル・ジャルディーノ・アルモニコ
REC:2000 (Warner 2564 63264-2)

 「初期イタリア・バロックへの旅」という題名のついたディスク。このボックスの1枚目である。内容もなかなか凝っていてモンテヴェルディをはじめとする17世紀初頭バロック音楽の発祥地、北イタリアで活躍した作曲家の諸作品が演奏されている。どれも素晴らしい演奏内容で昔にタイムスリップしたような感覚になる。溌剌としていて瑞々しく素朴でもあり、時に大胆で刺激的な演奏は一聴の価値ありだ。

 1.クラウディオ・モンテヴェルディ(1567〜1643):シンフォニア
 1曲目はモンテヴェルディの歌劇「ウリッセの帰郷」からシンフォニアである。格調高く清楚な音楽はこのCDの1曲目を飾るにふさわしい気品に満ちている。
 モンテヴェルディは現代オペラの礎を作った人。不朽の名作「オルフェーオ」や「ポッペーアの戴冠」はあまりにも有名。北イタリアのクレモナで生まれ、マントヴァ公の宮廷楽長やヴェネツィアにある聖マルコ教会大聖堂の宮廷楽長を歴任。ヴェネツィアにおける華やかな音楽文化の一時代を作り上げた大作曲家である。

 2.タルクィーニオ・メールラ(1594頃〜1665):3声のチャッコーナ
 メールラは17世紀前半に活躍したイタリアの作曲家。北イタリアの諸都市でオルガスト、楽長として活躍し声楽や器楽の分野で優れた作品を残した。大変進歩的で先取的な作風を示した。
 ここで聴かれる「チャッコーナ」とは「パッサカリア」であるらしい。通奏低音のリュートが常に一定に印象的で特徴的なはねる旋律を奏でその上を弦楽器がまるでおしゃべりをするかのように即興的に演奏される。非常に耳に残る音楽だ。

 3:インテルメッツォ(即興演奏)
 音楽はハープシコードによる即興演奏が2曲目から切れ目なく続き4曲目と橋渡しをする。
 
 4:ダリオ・カステッロ(?〜1630?):ソナタ第4番
 カステッロの生涯は謎に包まれている。ヴェネツィアで管楽器奏者として活躍していたようだが、彼の活躍やその生涯について伝える資料が一切存在しないためである。生年や没年ともに不明であるが、少なくとも1630年以降に彼が作品を公表した記録がないためにこの年に流行した黒死病で亡くなったのではないかと推測されるようだ。
 ここで演奏されている作品は出版されている2巻のソナタ集からの1曲。大きく分けて4つの部分から出来ているようで7分を超える大きな作品だ。

 5:チプリアーノ・デ・ローレ(1516〜1565)
   ジョヴァンニ・バティスタ・スパーディ(1600年代?):再びわかれて
 フランドル地方出身でヴェネツィアの聖マルコ大聖堂の楽長も務めたローレの作曲によるマドリガーレをスパーディという人が編曲したものと推測される。
 この「再び別れて」というマドリガーレは1547年に出版された当時からかなり人気のあった音楽であったようだ。スパーディという人の詳細はよくわからないが原曲を上回る音楽に仕上がっているのではないだろうか。もの悲しく透明なリコーダーの音色には心を洗われる。

 6:インテルメッツォ(即興演奏)
 音楽はヴァイオリンの即興演奏。遠近感のある工夫されていて段々音楽が近づいてくる。こちらも5曲目から切れ目なく続き7曲目と橋渡しをする。

 7:ダリオ・カステッロ:ソナタ第10番
 このCDではカステッロの作品は2つ目。カステッロは1621年と1629年にそれぞれソナタ集を出版している。この楽曲もその中の一曲と推察される。
 ここではバスーンのような低音で吹奏される楽器(dulciana?)音色が温かくて大変印象的だ。

 8:ジョヴァンニ・バティスタ・リッチョ(1609〜21?):4声のソナタ
 リッチョは1600年代つまり17世紀初頭にイタリアで活躍した作曲家でまた器楽奏者であったらいい。この作曲家についての詳しいデータは得られなかった。
 ブックレットのデータを読むとフルートと2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバによる編成とあるが聴いただけではそのような印象を与えない。とても豊和で柔らかく温かい音色がする。楽曲は2つの部分からなっているようでその両方ともゆったりとしたテンポの作品でもの悲しい作品になっている。

 9:インテルメッツォ(即興演奏)
 リュートによる楽曲。リッチョによる前曲の雰囲気をたたえ静かで柔らかい楽曲。

 10:ビアージョ・マリーニ(1587〜1663):『ラ・モニカ』によるソナタ
 マリーニはイタリアのプレッシャ出身でヴェネツィアの聖マルコ大聖堂のヴァイオリニストとして活躍した。その後イタリア各地はもとよりドイツやベルギーにもその活動の範囲を広め、生涯に声楽・器楽あわせて22巻の曲集(1617年の作品1から1655年の作品22まで、22の作品集)を残した。ただし現存するのは作品1〜8までと作品22のみで後は散逸してしまったようだ。声楽曲よりも器楽曲で大きな功績を残したようだ。
 ここで聴かれる『ラ・モニカ』によるソナタは二つのヴァイオリンと通奏低音のための楽曲で爽やかで清楚な作品だ。

 11:マルコ・ウッチェリーニ(1603〜1680):『ラ・ベルガマスカ』によるアリア
 ウッチェリーニについてその生涯はよくわかっていない。作曲家、ヴァイオリニストとして活躍していたようである。モデナ大聖堂の教会楽長などを経て没年までパルマ大公ファルネーゼ家の宮廷礼拝堂の楽長を務めた事がわかっている。
 ここで聴かれる『ラ・ベルガマスカ』によるアリアは春の陽気のような楽しげな作品で2つのフルート(リコーダー)がリュート(アルパ?)の快活な伴奏の上を踊るように演奏される。

 

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