クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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CD1:チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調(リハーサル)
    収録:1973年4月25,26日
CD2:ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調(リハーサル)
    収録:1973年4月26日
CD3:ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調(リハーサル)
    収録:1973年4月26日
CD4:ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調(リハーサル)
    収録:1973年5月3日
CD5:ショスタコーヴィチ:交響曲第6番ロ短調〜第2,3楽章(リハーサル)
    収録:1973年5月4日
CD6:1.リャードフ:「バーバ・ヤーガ」(リハーサル&セッション録音)
    2.グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲(リハーサル&セッション録音)
    収録:1973年4月27日
CD7:ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調(セッション録音)
    収録:1973年5月3日
CD8:チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調(コンサート)
    収録:1973年4月29日[ステレオ]
CD9:1.チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調(コンサート)
    2.プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲第2番(コンサート)
    収録:1982年11月6日

レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー
(Altus ALT127)


 悩みに悩んで思わず買ってしまったCD。リハーサルばっかりでおまけに高い。でもどうしても鋼鉄の指揮者、ムラヴィンスキーのしかもショスタコーヴィチの革命交響曲のリハーサルの様子が聴きたかった。しかもこの1973年の録音は録音状態もよくすごい演奏らしいと言う話を聴けば触手が思わず動いてしまう。
 
 清水の舞台から飛び降りる気持ちで(薄給の身の私にとっては高価)購入したのだが、その甲斐はあったといえる。
 
 今日は全9枚組のこの録音の中からショスタコーヴィチのリハーサル3枚、セッション録音(初出)1枚を聴いた。
 
 1枚目(CD2)が第1楽章と第2楽章のリハーサル風景。とにかく要求が細かく、徹底している。しかもその指示はユーモアや笑いなど微塵もなく非常に厳格。鋼鉄の指揮者ここにありといった感じ。だがその指示は非常に的確。的を射ていると思うし、「スタッカートのアーテュキレーションとは、ゆっくり演奏せねばならないという印象を人に与える手段である」と言ったところは、目から鱗であった。
 
 2枚目(CD3)はすべて第4楽章のリハーサル風景。何度も何度も徹底的に練習する風景が収められている。問題点をきちんと指摘しその解決策をきちんと提示それを克服してゆく様が克明にこのリハーサルCDで記録されている。特に金管楽器への支持は極めて明確でムラヴィンスキーへの音楽になっていくさまがよくわかる。
 
 3枚目(CD4)はセッション録音当日のリハーサル風景。第1楽章と第4楽章のリハーサル風景が収められている。尋常ではない高次元の緊張感のなかにリハーサルがおこなわれている。聴いている方が疲れてしまう。
 
 4枚目(CD7)。ようやく本番の録音。この録音は今まで出ていなかった録音。なんといっても録音状態がきわめて良好。リハーサルで何度も練習をしていた出だしの部分の緊張感といったら言葉もない。研ぎ澄まされた感性が静寂を切り裂くような感じ。第4楽章も決然とした演奏は他の追随を許さない名演。
 
 以前は有名なバーンスタインの指揮による東京文化会館におけるニューヨーク・フィルとの1979年のライブ録音、最近ではムラヴィンスキーとレニングラード・フィルによるやはり同じく東京文化会館における1973年の来日公演のライブ録音などがこのショスタコーヴィチの革命交響曲におけるベスト盤と思っていたがこの演奏はその尋常でない緊張感に満ちた雰囲気と素晴らしい録音状況で、なんといっても鋼鉄の指揮者ムラヴィンスキーの全身全霊を込めた素晴らしい演奏で素晴らしい。
 
 リハーサルから入念に聴いてしまうとこの録音のプロセスなどが良くわかるので感動もひときわだ。
 
 いや、大枚をはたいて買っただけのことはあった。

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