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1.劇音楽「マンフレッド」〜序曲 作品115
2.序曲「ヘルマンとドロテア」作品136
3.序曲「メッシーナの花嫁」作品100
4.序曲「ジュリアス・シーザー」作品128
5.歌劇「ゲノヴェーヴァ」〜序曲 作品81
ベルリン交響楽団(ベルリン・シンフォニカー)
指揮:リオール・シャムバダル
REC:2000 (Arte Nova 74321 80782 2)
ここ最近、ゲルンシャイムやダーヴィッドなど主流から外れたドイツ・ロマン派の作曲家の演奏を聴いてきたのでたまには主流を。シューマンの序曲集を。
特に有名なのは1曲目の「マンフレッド」序曲。バイロンの代表作「マンフレッド」のための劇音楽のためのもので、若きブラームスに多大な影響を与えたとされる名曲。
2曲目の「ヘルマンとドロテア」はフランスの国家「ラ・マルセエーズ」が各所に挿入されていて大変聴きやすくてユニークな音楽だ。
大変劇的でスケールの大きな「メッシーナの花嫁」、「ジュリアス・シーザー」などの序曲やシューマンの唯一のオペラである「ゲノヴェーヴァ」の序曲は、ドイツ・ロマン派を王道でいくような重心の重いがっちりとした音楽だ。
この演奏を担当しているのは今はなきベルリン交響楽団。とはいってもザンデルリンクと共に有名な旧東ドイツの(Berlin Sinfonie Orchester)ではなく旧西ドイツのベルリン交響楽団ことベルリン・シンフォニカー(Berliner Symphoniker)。
このオーケストラは、1966年当時の西ベルリンで東のドイツ交響楽団に相対するオーケストラとして設立され活動をしていたが2005年市から補助金が打ち切られ残念ながらその歴史に終止符を打った。
ビュンテ、ナザレス、ブルームフィールドが首席指揮者を務め1997年までアラン・フランシスそして、1997年よりリオール・シャムバダルが首席指揮者を務めていた。
この録音は2000年であるのでまさにこのオーケストラ最晩年の録音ということになるだろう。
演奏は決して悪くない。シューマンの音楽の厚ぼったさが地味ながらも誠実な演奏と、若干ゆるいサウンドに包まれていてドイツ・ロマン派といわれる音楽を極めて地味なスタイルで中庸なアプローチで実直に取り組む様は説得力に溢れていると思う。
イスラエル人のリオール・シャムバダルの指揮も奇を狙う事のない正確でしっかりとした指揮で好感が持てる。
地味ながらも実直に演奏していたオーケストラが消滅してしまうのは実に悲しい。個性や特色などが声高に叫ばれる現在にあって、やはり個性に乏しいと、このような消滅という憂き目にあってしまうのだろうか?
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