クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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1.チャイコフスキー: ピアノ三重奏曲イ短調 作品50「偉大な芸術家の思い出に」
2.アレンスキー: ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 作品32

ヴォフカ・アシュケナージ(Pf)
リチャード・スタンパー(Vn)
クリスティーン・ジャクソン(Vc)
REC:1990 (NAXOS 8.550467)

 確か1週間くらい前だったと思う。日本経済新聞の文化往来というコラムの中に興味深い記事があったので今日はこれをもとに綴ろう。
 今年は忘れられたロシアの作曲家アントン・アレンスキー(1861〜1906)の没後100年に当たる。アレンスキーはR=コルサコフやチャイコフスキーの陶酔を受けてラフマニノフ、スクリャービン、グリエールというロシアを代表する作曲家を育てた。若いころから酒や賭博におぼれて周囲からも孤立し1906年のまさに100年前の今日、2月25日に肺結核により45年に満たない若さでこの世を去った。
 記事によれば日本でもこの忘却の作曲家アレンスキーの追悼コンサートやCDの発売について書いてある。
 結構多作であるらしく、管弦楽やオペラ、室内楽など250曲に及ぶ作品があるらしい。しかし今ではそのほとんどが演奏される機会は少ない。
 私もこの作曲家のCDを一枚持っていたので追悼の気持ちも込めて聴いた。曲はピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品32を。
 ほんのりと暗いロシア情緒に満ちた風格のある規模の大きな第1楽章。第2楽章は鳥のさえずりのようなリズミックなメロディが印象的な実に元気のいいスケルツォ楽章。曲中ごろに聴くことの出来る舞踏会風のワルツのメロディもなかなかおしゃれで美しい。第3楽章のエレジーは哀愁漂う物悲しい静か音楽だ。大変美しくこの作品の中でも一番印象的なメロディだ。フィナーレは激しい感情を剥き出しにした熱い音楽になっていて最後を飾るにふさわしい音楽だ。所々に前の楽章で聞かれたような情緒豊で哀愁に満ちたメロディが顔を覗かせる。
 この演奏のピアノを担当しているのは指揮者のウラディミール・アシュケナージの息子ヴォフカ・アシュケナージ。R.スタンパーのヴァイオリン、C.ジャクソンのチェロも実に繊細で細やか。音の粒が瑞々しくはねるようで透明感のある佳演だ。

 併録されているチャイコフスキーの有名なピアノ・トリオは堂々とした演奏である。もう少し有機的なまとまりのあるアンサンブルを期待したかったという感もあった。いずれ機会があればこちらの音楽も紹介したい。

 とりあえず今日はアレンスキーの命日だし今日くらい主役はチャイコフスキーでなくアレンスキーでいいでしょう。

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