クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ラルフ・ヴォーン=ウィリアムズ
1.交響曲第7番「南極交響曲」
2.交響曲第3番「田園交響曲」

パトリシア・ロザリオ(S)[1]
BBC女声合唱団[1]
合唱指揮:Janet Lince[1]
Gareth Bimson(Tp)[2]
BBC交響楽団
指揮:アンドリュー・デイヴィス
REC:1996 (TELDEC 0630-13139-2)

 じめじめとした天気が続く今日この頃。梅雨明けはいつになるのでしょうか?
 とはいえ、夏はもうそこに来ています。うだるような暑い日にこんな音楽を聴いてみましょう。
 それは、「南極交響曲」。

 V.ウィリアムズの交響曲の中でもいちばん有名な楽曲である。ロバート・スコット大佐率いる南極探検隊の悲劇を描いた大交響曲。もともと映画「南極のスコット」の付随音楽として作曲されたものを交響曲に再編成した楽曲である。
 
 全曲を通して非常に写実的な音楽に満ちている。そのため音楽的に弱い気がする。抽象的で輪郭や構成がはっきりせず全てが雰囲気で覆われてしまう。BBC響、A.デイヴィスの演奏も今ひとつメリハリがはっきりとせず単調で鈍重な印象は否めない。というのも音楽そのものせいだろうという気もしないでもないが・・・。
 
 第1楽章冒頭の低音弦楽器で奏でられるテーマは南極の厳しくも雄大な様子を地響きのようなうねりを伴った音楽で聴かせる。その後、ハープとチェレスタのグリッサンドが南極のきらめく吹雪−ダイヤモンドダスト−を感じさせ、その上をソプラノと女性合唱のヴォカリーズが怪しげに響く。その響きは聞くものを暗黒の地へ誘うようである。この楽章の後半に聞くことのできるトランペットの小気味いいファンファーレはいよいよ始まるスコット隊の南極への挑戦を予期させる。
 
 第2楽章のユーモラスなスケルツォ楽章はふと見せる南極の優しげな自然の情景を垣間見せるようであり、対して第3楽章におけるオルガンの強奏は厳しくそして恐ろしい南極の牙をむいた自然が剥き出しになる。第4楽章「間奏曲」の前半における哀愁漂うメロディはW.ウィリアムズならではの(第3、第5交響曲で聴かれたような穏やかな雰囲気)印象的な音楽である。
  
 大自然の前に無力である人間の儚さ、または自然に対する畏敬の念、またはそれでも自然に挑む人間のたくましさそれらすべてが込められたフィナーレ「エピローグ」はスコット探検隊への鎮魂歌のようである。


 「ここは恐怖の場所です。せめて初到達という栄誉でもなければ」 (スコットの日記より)

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