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プロコフィエフ
1.交響曲第2番ニ短調作品40
2.交響曲第3番ハ短調作品44
ロンドン交響楽団
指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
REC:2004(PHILIPS UCCP-1118/21 475 7792)
交響曲第3番ハ短調作品44
この楽曲はプロコフィエフの歌劇「炎の天使」と密接な関係がある。
1919年から1928年の7年間という長い期間をかけて作曲された「炎の天使」はプロコフィエフにとってかなり思いの詰まった作品であったようだ。
このただこのオペラ1928年にクーセヴィツキーによって第2幕を部分的に演奏会形式で上演されただけでプロコフィエフの存命中はオペラとしての全曲の演奏、上演はされなかった。
上演の可能性のめどがたたない中でプロコフィエフはこの「炎の天使」の素材を題材に交響曲を仕立て上げる。そこ結果できたのがこの交響曲第3番。1929年にパリにおいてピエール・モントゥーの指揮によって初演された。
楽曲は現代的な響きに満ちていて交響曲第2番の流れを汲んでいる。
難解な音楽で親しみやすいとはお世辞にもいえない。
第1楽章は大音量の無機的な信号音ではじまる。この時点で嫌悪感を抱く人も多いのでは?その後グロテスクで退廃的な旋律が折り重なるように出現しては消えていく。
第2楽章は瞑想したような美しい旋律美が混沌とした楽曲の中にあってふと気持ちがきれいになる。それもつかの間、音楽はだんだんと形が崩れていって恐怖音楽のようにグロテスクになっていく。最後に冒頭の美しい旋律が顔を出す。
第3楽章は奇妙奇天烈な音楽だ。弦楽器の意味不明のグリッサンドが耳を引く。右から左にこの弦楽器の音線が飛び交う。
絶叫にも似たフィナーレの騒々しさには壁壁としてしまう。次から次へと脈絡のない旋律が雄叫びを上げながらめまぐるしく変化していく。聴いていて疲れる。
私は題材となった「炎の天使」を聴いた事がないのでこの楽曲との関連がいまひとつ分からないが、このオペラもさぞ凄まじいオペラなのだろう。
ゲルギエフはこういう音楽が好きなのだろう。生き生きとした感じで演奏が展開される。中低音を中心とした重量感のあるサウンドが凄まじいスピードで駆け巡る。聴き手に極度の疲労感を与える事間違いなしの強烈激烈な演奏だ。
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