クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調作品125

メキシコ州立交響楽団
指揮:エンリケ・バティス
REC:1996


 あまりに直線的な第9である。叩きつける粗野なアタックとまるで弦を削るような激しいアーテュキレーションに全面に染まっている。

 第1楽章と第2楽章はあまりにどぎつい配色の油絵を見ているような錯覚に陥る。第2楽章に至っては、とにかく一瞬たりとも「人間的な感情」が入り込む余地がないほど何かに取り憑かれたような、常軌を逸した狂乱状態の演奏といえる。何にも例えようもなく、ただただ呆然とするだけである。

 第3楽章は他の演奏だとぼやけてただなんとなくという雰囲気があるがこのバティスの演奏は線のしっかりとした音楽になっていてわかりやすい。ただし色気や優しさなどの情緒は全くない。

 有名な第4楽章は激しくきつい演奏であるが、なんとか聞くに堪えうる音楽なっている。それでも攻撃的な演奏は続き合唱が入ってもこのスタンスは変わらずである。力強い独唱陣と合唱団はなかなかの腕前だ。どこまでも豪快な「合唱」交響曲である。

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