クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ベートーヴェン

交響曲第5番ハ短調作品67「運命」

メキシコ州立交響楽団
指揮:エンリケ・バティス
REC:1996

 即物主義の最先端を突っ走る、豪腕、鋼鉄、な「運命」。そこには感情の付け入る隙もなくただただ音楽がぐいぐいと流れていくだけである。
 
 鋼のようなサウンドが音塊となって縦横無尽にこの運命交響曲を形作っていく。まさにトスカニーニの再臨であり、地をも揺るがす、豪快、強引な運命に翻弄されるのは聴き手であろう。
 
 第1楽章の鉄のような音楽が凄まじいスピードと形相で突き進む演奏には度肝を抜かれるであろうし、全く心の休まない、脅されているような感覚に陥る第2楽章。野獣のような第3楽章や、その野獣の雄叫びにも似た終楽章。
 
 「運命交響曲」のなかにあって極めて稀な演奏であり、他のどのカテゴリーにも収まらない。あえて言うなら、トスカニーニのスタイルを野獣化させた演奏。厳重な檻の中にしまっておかないと怪我をする。危険度重大。

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