クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」

アネッテ・ダッシュ(S)
ダニエラ・シンドラム(A)
クリスティアン・エルスナー(T)
ゲオルク・ツェッペンフェルト(Bs)
合唱:バイエルン放送合唱団
合唱指揮:ミヒャエル・グレーザー
ザールブリュッケン放送交響楽団
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
REC:2005(OEHMS OC 525)

 年末に聴いたのだけれど年始にもう一度第9を。昨日から聴いているスクロヴァチェフスキの指揮による演奏。この演奏も第7や第8同様エネルギッシュで痛快な演奏である。

 到底80過ぎの人の指揮する音楽とは思えない。若くてきびきびしていて実に素晴らしい。確かスクロヴァチェフスキは1958年にジョージ・セルの招きでクリーヴランド管を振ったということもあるようなのでこのきびきびさはある種そんなところにも通ずるのかもしれない。

 さらにこの録音では内声部が良く聴こえる演奏で音楽に深みと多重性を感じさせる演奏になっていて縦割りしたような強靭な推進力とこの明晰な見通しの良い演奏が特徴的である。そこへきてザールブリュッケン放響の重厚な音色。サウンドは重厚であるのにもかかわらず明快でエネルギッシュな演奏。主観的な深い精神性などは皆無で極めて即物主義的な雰囲気をもっている。

 トスカニーニやセルなどと同じ系譜に立っているように感じる。ブルックナーの演奏ではここまで極端には感じなかったのであるがベートーヴェンではこのスタンスが際立って感じられる。それでも第3楽章の温かみにあふれる叙情的な演奏に心惹かれる。よく聴くととにかく端整で整然とした演奏である。この「端整」と「整然」の極地が品格を持った「抒情性」というものであるのだろう。

 終楽章もこのエネルギーの塊は減衰することなく光を放ちながら突き進む。各所で細かな旋律が聴こえこの音楽が非常に立体的に感じられるのは初めての体験である。細かな部分に対する入念な演奏とその部分が全体の中で非常にバランスよく鳴っている。こういったことが随所に聴くことが出来るのは特筆すべき事である。合唱も独唱陣も最高の出来で本当に素晴らしい演奏である。

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