クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

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ブルックナー
交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)

フランクフルト放送交響団
指揮:エリアフ・インバル
REC:1985[TELDEC WPCS-14201-2]

イスラエルの名指揮者、エリアフ・インバルによるブルックナーの交響曲全集からの一枚。インバルは1974年から89年までフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者として活躍しブルックナーの交響曲全集の録音は1982年から88年にかけて行われた。

 最近では東京都交響楽団やチョコ・フィルハーモニー管弦楽団とのマーラーの交響曲の録音でも話題となっている。

 やや足早の颯爽としたテンポ、引き締まったリズムで前へ前へ音楽が流れていく。以前に聴いた第6交響曲のときとは(http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/59930903.html)かなり印象が違う。音楽にしっかりとした説得力がある。
 第1楽章はあらゆる楽節で音楽が悠然と流れ、そして語る。すべての音に意味を内包し語りかけてくるようである。音楽に身をゆだね、その移ろいにゆっくりと浸かることが出来る。とはいえまったく退屈しないのである。音楽が聴き手を大きく包んでくれる演奏である。
 第2楽章はとにかく深い演奏である。アゴーギグとデュナーミクを駆使した見事な音楽の色彩感における表現力には本当に感服する。ここまで音楽が音楽になっていることに、音楽が音楽を語っていることにもやは言葉はない。ここで奏でられている音楽の一瞬一瞬のすべてが意味を持ち、まさに音楽を語っている演奏なのだ。場面場面によって音楽が、まったく異なる音色で奏でられるので場面によって異なるキャラクターが台詞を語るようで長編の映画でも見るような感覚になる。この楽章のクライマックスである177小節目ではノヴァーク版を使用しているものの打楽器の使用はティンパニのみであり、シンバルとトライアングルはカットされている。その後のワーグナの葬送の音楽の場面におけるホルンの強烈な鳴り方は慟哭そのものの印象を受ける。とにかくすばらしい演奏である。
 第3楽章スケルツォも流れるような軽快なテンポでありながらしっかりとしたリズム感覚でしゃきっとした音楽になっている。細かい音色もしっかりと耳に捕らえることができ妥協のない演奏の姿勢に感服する。
 終楽章は脚色を一切そぎ落としたような非常に現実的な演奏を展開していく。一切感傷的になることなく冒頭にも記述したように「やや足早の颯爽としたテンポ、引き締まったリズムで前へ前へ音楽が流れていく」というものである。個人的にはもっとじっくりと音楽を進めてもらいたかった。やや物足りなさを感じる。
 この第7交響曲の難しい部分でもあるのだが、要するに、第1、第2楽章が規模としても、時間的にも巨大であるのに対し終盤の第3、第4楽章が小さい。そのため全曲を通してのバランスをとるのが難しい。インバルはまさにそのように第1、第2に力点を置き第3、第4楽章はそのスコアにあるように比較的あっさりと仕上げている。この点に関しては賛否両論あるであろう。

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