クラシック音楽とうさぎの日常

久々に。秋が深まるのでしばらくブラームスで。

今日のCD(トピックス)

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

イメージ 1

ブルックナー
交響曲第6番イ長調
ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ロベルト・パーテルノストロ
REC:2003(DOCUMENTS 232766E)

 廉価で販売されたヴュルテンベルク・フィルとオーストリアの指揮者ロベルト・パーテルノストロのコンビによるブルックナー全集からの一枚。

 その値段の安さから一部ではかなりの話題を呼んでいる。このコンビの録音における特質すべき点はその録音にある。大規模な教会におけるライヴ録音でその残響が非常に印象的であるのだ。この全集の売りが(廉価であるということのほかに)この豊かな残響にある。

 特にこの第6交響曲に関しては残響を意識しているためか、かなりまったりとしたテンポでゆるく進められて行く。第1楽章からしてリズムに締まりがなく、良しにつけ悪しきにつけ非常に牧歌的で平和な演奏である。第2楽章はまどろむ白昼夢である。それはまるでマーラーの第5交響曲のアダージェットを聴くかのようである。そこには荘厳さや厳粛さは感じられない。官能的というと言いすぎかもしれないし語弊があると思うが、まったりとした牧歌的な感覚が極まっており聴いていてやや眠くなる感じである。

 第3楽章はライブ録音のためかやや金管楽器に力みを感じる。勢いで一気に持っていく感じは好感が持てる。強奏のあとの残響は非常に印象的である。しかしやや雑然とした感が否めず細かなミスも散見される。

 終楽章はすっきりとした力みを感じさせないスムーズな雰囲気ではじまる。第4楽章はほどよい残響が美しくこの楽曲の中では一番いい。指揮者の声であろうか所々で「ヒュー」という声が聞こえてくるのも臨場感が合って私は好感が持てた。

 雑然とした雰囲気はやはり感じるが、おおらかなブルックナーである。

イメージ 1

ブルックナー
交響曲第6番イ長調

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ダニエル・バレンボイム
REC:1994(WARNER 2564 61891-2)

 情緒豊かに歌い上げるバレンボイムのブルックナーの交響曲の中にあってこの第6交響曲は珍しく直球勝負のようなまっすぐな演奏であった。

 第1楽章は細かなテンポの揺らぎは感じるもののそれほど気にならない。それよりベルリン・フィルの剛直で研ぎ澄まされたきりりとした音と相まって非常に硬質でありながら微妙なフレーズのテンポの揺らぎがこの音楽を柔和なものにさせている。この相反する感覚が非常に素晴らしいバランスを内包しながら説得力のある音楽が展開されていく。この楽章は素晴らしい演奏である。

 第2楽章はいささかうるさい。冒頭の木管楽器が旋律をとり弦楽器が覆い被さってくるところなどは木管の旋律を蹴散らすように野太い弦楽器の旋律が乱入するようでいただけない。絹のように美しい旋律を聞かせてもらいたい。この楽章はあまりに無骨すぎる。

 第3、第4楽章もライヴ録音のせいか荒削りで勢いだけで持っていく感があり細かな部分における楽節の変化などに力点を置いた演奏を求めたい。

 第1楽章は締まりと緩みがほどよいバランスで展開されよかったが楽章を追うにつれ何となく集中力を欠き勢いだけで持っていく感が否めず、残念であった。

 あまりに直球過ぎて、勢いだけと感じてしまった。もっと奥深さや深淵さを求めたかった。
 
 ただ、この大雑把さと時としての恣意的な雰囲気がバレンボイムの持ち味なのだろう。これがオペラなどでは良く作用する要因なのかもしれない。

イメージ 1

ブルックナー
交響曲第6イ長調(原典版)

ケルン放送交響楽団
指揮:ギュンター・ヴァント
REC:1976(RCA BGM BVCC-8915/16)

 ヴァントによる交響曲第6番の演奏は4種類ある。ケルン放響との全集の一枚(1976年:当盤)、北ドイツ放響との2種類の録音(1988年、1995年)とミュンヘン・フィルとの演奏(1999年)である。
 
 このケルン放響との録音は最も早い時期に録音されたものである。北ドイツ放響との2種類の録音は聴いた事がなくて比較できないのであるが晩年におけるミュンヘン・フィルの深みのある美しい音色とは雰囲気が異なり極めてシャープで颯爽とした溌剌とした演奏になっている。
 
 それでいて音楽に切迫した深みがあり(足早ではあるが表層的な薄い音楽とは一線を画す)決然とした凄みが楽曲の隅々に行き渡った極めて彫りの深い緊張感のある名演となっている。
 
 喉元をぐいぐいと押されるような極めて緊張感のある集中度の高い堅固で厳しい洗練された音楽を聴くことが出来る。

 最後まで厳しく緊張感に漲る切迫した音楽が展開される。文字通り息をつく暇すらない。

 まさに、これぞヴァントの神髄であろう。


 参考:ヴァントによるミュンヘン・フィルとのブル6
 http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/54879607.html
 

イメージ 1

ブルックナー
交響曲第6番イ長調

フランクフルト放送交響楽団
指揮:エリアフ・インバル
REC:1989(TELDEC WPCS-6046)

 イスラエルの名指揮者、エリアフ・インバルによるブルックナーの交響曲全集からの一枚。インバルは1974年から89年までフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者として活躍しブルックナーの交響曲全集の録音は1982年から88年にかけて行われた。
 
 かなり威勢がよく鳴る演奏であるがティントナーほど幽玄さはないしスクロヴァチェフスキほど明晰さも感じない。またアイヒホルンほど田舎臭さもない一方でデニス=ラッセル・デイヴィスほど洗練された都会的な雰囲気もない。
 
 かなり中途半端な雰囲気をもつ演奏である。微妙に縦のラインがずれて聴こえる部分があったりして場面場面においてはかなり雰囲気で流れているようにも感じてしまう。金管楽器の強奏がやや乱暴に聴こえる。第1楽章の終りの強烈なリタルダンドにティンパニがついていっていないところなどにやはり「ちぐはぐさ」がまとわりついてしまう。
 
 第2楽章もなんとも落ち着かない雰囲気で(第1楽章の雰囲気をそのまま受け継ぐ感じで)どうもしっくりこない。さらに弦楽器のざらついた響きが気になって仕方がない。音楽もあまりに表層的である。もっと丁寧に内へ内へ流れていく音楽を表現してもらいたかった。
 
 第3、第4楽章に関しては大変手際がいい感じで機能的。ただある意味で無機的とも感じられるほど淡々と進められて行く。旋律ごとの関連性などがよく感じられない。
 
 何か全くピントが合わない無味でそっけない風景の写真を長々と見せられているような感じの演奏で個人的にはいただけない演奏であった。
 

参考:この演奏、前にも聴いたことがあった。印象はあの時と今ではかなり違うなあ。
http://blogs.yahoo.co.jp/qq473ms9/17843494.html

イメージ 1

ブルックナー
交響曲第6番イ長調

ザールブリュッケン放送交響楽団
指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
REC:1997(ARTE NOVA BVCE-9710)

 今日はスクロヴァチェフスキによるブルックナーの第6交響曲を聴く。ブルックナーの第5交響曲を聴いたとき時の印象同様、非常にクリアな演奏でまさにレントゲン写真のような明晰な音楽になっている。
 
 第一楽章冒頭の第1主題が金管楽器で高らかに歌い上げられる部分でホルンで奏でられる対旋律が明瞭に聴こえてくるところなどはさすがスクロヴァチェフスキだと感心させられる。
 
 第5番同様、足早なテンポですべてに無駄がなく、凛とした演奏になっている。やや複雑な終楽章もスコアが手に取るようにわかるようなきっちりとした演奏になっていて音楽に説得力がある。
 
 テンポがやや速すぎていささか忙しすぎるかなという点もなくはないがザールブリュッケン放響の硬派なサウンドと一糸乱れのないアンサンブルに驚嘆である。
 
 背筋がぴんと伸びるような快演である。

.
ちぇり
ちぇり
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事