朝日新聞 記者 有論 2014、2、1 掲載記事から (転載)
東京電力の福島第一原発事故による損害賠償額の見込みが、5兆円から9兆円に増えた。除染費用
などが加わったためで、東電から助けを求められた国は、電気料金にかかっている「電源開発促進税」と、
東電に出資した株式の将来の売却益を充てることを決めた。これで賠償に公的資金が使われることに
なった。
原発事故の後、国と電力業界は原子力損害賠償支援機構(原賠機構)という仕組みを作った。被害者
救済のため、とりあえず5兆円を上限に発足し、東電に賠償資金を提供する。「保険料」は東電を含む
原発を持つ11社が負担する。その枠が9兆円になった。
この仕組みを作ったのは、電力業界が入っていた原発の損害保険では1200億円までしか出ず、
役に立たなかったためで、自動車事故の後に損害保険に加入するような超法規的措置だ。
自動車保険なら賠償額は契約で決めて、それに見合った保険料を支払う。実際の賠償額が足りなければ
自分で払うしかない。ところが、電力業界は事故後に保険を作り、賠償額が増えたら保険料を上げるという
異例ずくめの対応を行っている。
5兆円枠でも、原発を持つ11社は保険料である「一般負担金」を年間で計1630億円支払うはずだった。
ところが、電力業界は、電気料金の値上げが追いついていないなどと主張して、年間で計1008億円しか
納めていない。枠が9兆円になれば、今後決まる負担額は3千億円近くになる計算だが、政府の支援がある
ことで抑えられる。
こんな好都合な保険に入れてもらっているのに、東電は事故の当事者として上乗せして払うはずの「特別
負担金」も赤字経営を理由に払っていない。黒字になったら払うという「ある時払い」だが、その金額も決まっ
ていない。
にもかかわらず、東電は新潟県の柏崎刈羽原発を再稼働したいという。自動車保険の手当てが不十分
なまま事故を起こし、賠償の面倒を見てもらっている人が、次の保険でも十分な手当てをしないうちに、
また車を運転したいと言い出したら、周りがそれを許すだろうか。
東電は「再稼働できなければ電気料金が上がる」と、消費者を不安にさせる。しかし、原発事故に備える
保険料を十分に払わず、「原発はコストが低い」と主張するのは無責任だ。再稼働の議論は、まず相応の
保険料を支払ってから始めるべきだ。(終わり)
『再稼働の議論は、まず相応の保険料を支払ってから始めるべきだ。』との意見にくみするわけではない、
再稼動をさせないという立場であってもわかりやすい記事の内用だ。
電力10社で組織する
電気事業連合会は原発推進を求める文書を自民党の複数の議員に配布していたとして
その内容が『しんぶん赤旗』で報じられている、
その骨子は
○原発を重要な電源と位置づける
○原発の新増設の必要性を明確化
○再稼動の手続きを効率化・迅速化
○核燃料サイクルの着実な推進
○高レベル廃棄物処分場立地解決
○再生可能エネルギーは現実的な規模に
というもの、
朝日新聞が控えめに電力事業者と国に対し、とりあえずなすべきことを指摘しとているが、
彼らと安倍政権、さらに連合の一部幹部の考えは、、
「ハイハイ、、『全てはコストに上乗せ』 しますおやすいごよう、、」と片付けるのでは、、
そんなきがする、やはりここは原発の是非についての、そもそも論に立ち返らなければ流されてしまう
ような気がしてならない。