旦那と私の最終章

最愛の旦那が逝ってしまった。再び会える日を待ちながら

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さまよう風船

ダンナは
フラフラしている私という
風船の紐を
ガッチリと握っていた。

その紐は長く
私はあっちこっちと
飛び回ることができた

何度かはるか遠くまで飛んで行ったことがある。
一度は離してしまおうと思ったらしい。
すると風船は木に引っかかった。
彼は風船を割れないように
注意深く外した。

しばらくして
彼は少しだけ風船の紐を短くした。
風船の動きは穏やかになった。

今、私は紐の切れた風船状態です。

悪い男とチャラい女

私はよく父親に
チャラチャラするな
とか調子に乗るなとか言われてました。

高校時代は馴染めず、自分はなんの取り柄もないダメな人間だと思いながら過ごしてた。

そういう気持ちが払拭できたのは20歳過ぎてからです。

自分は自分
もっと軽やかに生きていこう
と思えるようになりました。

きっかけをくれたのは
やっぱりダンナでした。

ダンナは気取って悪ぶってました。
でもオヤジに絡まれた私を助けてくれたときから見方が変わりました。

それでも普段は
高校時代にジュリーって言われてたとか
電車の中でよく女性に見つめられる
とかいう話には正直言って引きましたけれど。

最近は
「今ジュリーって言われるのは
恥じゃない」
と言うと
「そうだな」って

悪く見せてるのは
照れ隠し。

今昔の写真を引っ張り出して毎日ながめてますが、
結婚式のケーキカットの時の顔が
怖いくらい真剣で
私の方がヘラヘラしてて恥ずかしくなりました。

悪い男とチャラい女

ダンナは悪ぶっているというより
カッコつけていた
サングラスをかけ
コートの襟を立て
女になんか興味ないって感じで、
でも誰かが密かにかっこいいと言えば
まんざらでもない

そんな時
学校が終わって
みんなで飲みにいこうと
高田馬場の通りを駅に向かって歩いていた
外側を歩いていた私に
ちょっと怖そうなオヤジがぶつかって来た
私は思わず声を上げた
そうすると
オヤジは私に突っかかって来ようとした
そのとき気づいた
ダンナが私の腕を掴んで内側に押しやり
「あんたがぶつかったんだろう」
とオヤジの胸ぐらをつかんだ
みんなで慌てて引き離して
その場を収めたが、
ダンナは本当に喧嘩をするつもりだったらしい

悪い男とチャラ女ID:64

ダンナは打ち解けるまで
ワルぶってた

ナルシストっぽいところも私は嫌だった
「俺をそんなに熱い視線で見るな」
わー
もう最悪
誰にともなく言ったこのセリフは
私の心に嫌悪感を芽生えさせた。

付き合っていた彼は
一見朴訥だったので
比較してしまう


ダンナと知り合った時は
24歳と26歳だった
当時、私は結婚寸前の彼がいて
順調にゴールに向かっていた

編集の勉強をするため
都内の専門学校に夜通い始め、
そこでダンナと出会った。

外見は女性受けするルックスで
カッコつけていて
ジュンのコートを着て
マフラーをさらっと巻いていたのがキザで
明らかに遊び人風
無骨な男が好みだった私にとっては
印象が悪かった

まさかその後何年も付き合って
結婚するなんて思いもしなかった


.
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