「英国の良心」と呼ばれた英BBC放送をめぐるセックススキャンダルや、英大衆紙の盗聴事件に端を発した新聞界への批判の嵐…。昨年は、言論の自由を築き、それを守ってきた英国のテレビや新聞といった伝統的なメディアが世論にたたかれ、信頼を失墜した年だった。英国のメディアスキャンダルから私たちは何を学ぶことができるのか。
信頼を失ったら最後
BBCの元人気司会者で、一昨年、84歳で死亡したジミー・サビル氏が楽屋などで少女たちに暴行を繰り返していたことが発覚し、問題化したのは、別のテレビ局が制作した番組がきっかけだった。その後の捜査で、被害を訴える人たちの数は500人以上にのぼり、同氏と関係がある元ロック歌手ら逮捕者が相次いでいる。
さらに、BBCがこの問題を独自に調査していた番組の放送を取りやめにしたことから、幹部による隠蔽(いんぺい)疑惑まで浮上。浮足立つBBCは、無実の保守党有力者を未成年わいせつ疑惑の加害者と報じる大失態まで演じた。
隠蔽疑惑はその後、一連の内部調査で「無実が判明した」と公表されたが、大誤報の件を受けてBBCのジョージ・エントウィスル会長が就任からわずか54日間で辞任する事態となった。
BBCの業務全般を監督するBBCトラストのクリス・パッテン会長は、「BBCには、抜本的、構造的な改革が必要だ」との認識を示し、「国民の信頼を失ったら終わりだ」と述べた。長年にわたって築いてきた信頼が、いとも簡単に崩れ去ることを証明した“大事件”となった。
監督機関勧告の余波
もうひとつのバッシングの標的は新聞だった。メディア王のルパート・マードック氏が率いる英大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」が有名人や犯罪被害者の携帯電話の伝言を盗聴していたことが発覚したのが約1年半前。それ以来、審理を続けてきた独立調査委員会が昨年11月29日、新聞界に厳しい勧告を下したのだ。
英国には、メディア側が自主的に報道の行き過ぎをチェックし是正を求める規制機関「報道苦情委員会」があるが、独立調査委は「(苦情委は)機能していない」と切り捨てた。その代わりに新聞社の幹部を排した新しい規制監督機関を法令に基づいて設置し、今回のような公益に反する深刻な違反があれば、監督機関は新聞社側に多額の罰金を科すことができるという勧告内容だった。
キャメロン英首相はこれに対し「ルビコン川を渡ることになる」と述べ、いったん監督機関を設置すれば将来、政治的に利用されかねず、後戻りできなくなる危険をはらんでいると、監督機関の設置に反対を表明。新聞社側に、これまで以上に強力な権限を持ち罰則を科すことができる自主的な規制機関をつくるよう求めた。
だが、有名な俳優や作家が「プライバシー侵害で苦しみを味わった」と主張し、新聞への監督強化を求める声を上げていることなどから、世論の約8割が監督機関の設置に賛成している。
そんな世論に後押しされて与党内にも、新聞に対する監督機関設置を支持する声がある。ただでさえ、新聞離れが加速している。新年も新聞の規制強化に向けた動きがどんな展開となるのか、予断を許さない情勢だ。
誰が得をしたのか
ただ、スキャンダル報道が売り物だった問題の大衆紙はすでに廃刊となり、編集幹部らは盗聴や贈賄などの容疑で逮捕されて係争中だ。盗聴でプライバシーを侵害された被害者たちは苦悩の末に損害賠償を勝ち取った。大衆紙による犯罪的な取材方法を暴いたのは別の新聞だったが、そんな事実すら新聞批判の嵐の中、無視されている。
調査委については、ツイッターなどソーシャルメディアが全盛の時代に新聞報道だけを規制しても意味はないとの声は強い。そもそもセンセーショナルな報道に徹する新聞と、倫理を掲げて社会悪と戦う新聞とを同列に扱う点に問題があるとの指摘もある。
イエス・キリストは伝道に行く十二使徒に「わたしがあなたがたを遣わすのは、羊をオオカミの中に送るようなものである。だから、ヘビのように賢く、ハトのように素直であれ」(新約聖書・マタイによる福音書10章)という言葉を贈った。
新聞は、多様な価値観を持つ専門家たちの集団であり、言論の自由を守る使徒なのだ。新聞が弱くなれば、言論の自由を弾圧し画一社会を目指す独裁者たちを喜ばせるだけである。批判にさらされる英国の伝統的メディアは今年こそ、ヘビの知恵とハトの心で信頼を回復し、困難を克服しなければならない。(ないとう やすお)
明日はわが身におびえたか。
それにしても、
>新聞は、多様な価値観を持つ専門家たちの集団であり、言論の自由を守る使徒なのだ。新聞が弱くなれば、言論の自由を弾圧し画一社会を目指す独裁者たちを喜ばせるだけである。
自分たちの立ち位置に酔うのはやめてほしい。
「まとも」だといわれている産経でさえ、総理がホテルのバーで飲んでいるとか、財務大臣の「もうろう会見」をしょう凝りもなくたたき、
メディアにでまくっていた医者に財務大臣の酒癖とか、酒に頼る弱い性格とか、根拠のないことを書かせていたじゃない。
イギリスのメディアの窮状をもってきて、自分たちのやってきたことを反省もせず、いかにも正義の味方のように自己弁護する。
朝日、毎日、読売は論外だが、産経も根っこは似たようなものだ。
しかし日本はいい国だね。飛ばしの宝庫、日韓ヒュンダイはいまだに健在だもんね。
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