地域ブランド戦略 今週の言霊

地域の活性化と 最新のマーケティング手法“ブランディング”を 繋ぐヒント

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達人

大企業がCI戦略を導入する目的の1つは、大企業病にならず社員一人ひとりのやる気や愛社精神を高めることにある。そういったときの手法の1つに、社員“達人名鑑づくり”がある。社員の社業のスキルはひとまず置いておいて、趣味や特技といったインフォーマルな面で人物を取り上げるのだ。大企業だと社員数は何千人、何万人になり、部署が違えば顔さえ合わせないし事業所が異なれば赤の他人も同然だ。団結といっても、絵空事になりかねない。そんな時「◯◯部の△□さんって、魚さばくの得意なんだ」といった、微笑ましい人物像が紹介されると職場も和み、希薄なアイデンティティを強化できる。ときには、ひょんなことから仕事にも結びつくものだ。

「鮮魚の達人協会」というのがあると聞いて、興味を持った。
伝統的な魚の流通は、漁師→産地魚市場→仲買卸→中央卸売り市場→仲買人→小売店 などが一般的だった。築地は中央卸売り市場にあたりが、最近はこの段階を中抜きして大手小売業が大量に買い付けるという構図もご存知の所だろう。
ただ魚の目利きをするキーマンは、仲買人だというのは昔も今も変わりない。仲買人が“選魚の達人”だからこそ、目利きをして値段をつける力を持つ。魚は地域の特色がでるから、とある魚種の産地の仲買人は、その魚種の選別の達人であることが多い。隠された才能なのだ。
ただしこの仲買人というのは、市場から与えられる権利であり、登録制だ。勝浦の仲買人であっても、焼津で商売はできないという訳だ。そこでしか商売ができなかったし、外へでることもなかった。今日のように情報が発達しなければ、達人は、他所の達人の存在をまったく知らずに商売をしてきた。しかしその商売が、じり貧なのである。
そこで、全国の鮮魚の達人をネットワークして、得意分野を持ち寄り、目利きをした良い魚ばかりを仕入れ、商売をしようと考えたのだ。そういう視点でこの日本という巨大な魚流通システムのいたる所に達人仲間はいて、さまざまな魚種が扱えることがわかった。
言わば、協働することで1つの流通ブランドを立ち上げたわけだ。楽天市場にも、出店している。

こうした発想は面白い。ちょっと見方を変えるだけで、独自性のあるブランド構築が設計できる。独自性があるから、パブリシティにも載りやすい。いろんなビジネスで、このやり方がヒントになるはずだ。
残念なのは、実際に楽天市場の取扱商品などを見ると、ワクワク感が乏しい点だ。つまり、値段が高くておまけに送料もかかる。産地直送だから安いはずだが、いろんな産地が寄せ集めるためにそのアドバンテージが薄れてしまっている。達人の選魚だから悪いものは出せない、したがっていい値の等級の高いものを扱うことになる。高級品になってしまっている。こうなると、デパ地下などに入っている鮮魚ディスカウンターとさして変わりなくなる。
ブランドとしての、識別性が弱いわけだ。ものすごい良いアイデアなだけに、もう少しブランドモデルを鍛えてほしかった、残念だ。

ブランド戦略ワンストップサービスくんじゅうぼう

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