ここから本文です
音盤再生家の音楽話
音盤再生と音楽についての話

書庫全体表示

体調の事も有り、暫くは昔から私が聴き馴染んで居る、好みの音盤をアップしつつ、記事に絡めて行こうと考えて居る。

音盤の話となると、他人とはちょいちょい食い違う事がある。
まあ、再生環境によってそれぞれ違う音を聴いて居る訳で、自身が甚く気に入って居る音盤の音質であっても、他者の評価の低い場合があり、奏者には気の毒としか言いようが無い。
JAZZでも、昔の御粗末なる装置で聴いて居た時分は、ベタっとしたドンシャリ音であったものが、最近の機器では、成る程なと腑に落ちる程アコースティック感を聞き取れたりもする。
音盤に刻まれた情報が変化して居る筈は無いので、再生環境が変わると音楽の印象も変わるのである。

当ブログでは繰り返し何度も述べて居る事だが、レコードの録再特性はバラバラで、RIAAで統一なんぞはされて居らぬ。変な音だな、とか、下手糞な録音だわい、と感ずる場合、殆ど特性が合って居ない事に由来する。
前記事では態と音盤毎の調整を行わず、RIAA一本槍で収録し、我が寝ながら鑑賞の為にヘッドフォンで調整したのであるが、皆の衆が聴く場合、各々好みに合わせて音質調整(高域)して戴きたい。


今回の鑑賞に取り出したのは、フリッツ・ライナー指揮のRCA盤を2枚。
ブラームスの交響曲第4番とレスピーギのローマの松である。
ワシはライナーのファンだぞ、と云う御仁には御目に掛かった事は無い。ステレオの初期に早々に亡くなって仕舞ったので、ステレオ再生装置が遍く日の本に行き渡った頃には影の薄くなった人である。
イメージ 1
若き頃の写真を見ると、中々にカッコ良い。しかし、指揮姿がどうかと云うと、カラヤンのように神秘的でも無ければバーンステインのように躍動的でも無い。何事かやって居るのかと、首を傾げざるを得ぬ程に詰まらぬ指揮振りなのである。
バーンステインの師匠とは言うが、弟子にはこの指揮スタイルは全く踏襲されて居ない。
何かの映像で、バーンステインが佐渡に「ライナーは手首だけでフォルティッシモを出した」と云うような事を言って居たのを見た事がある。
眼力と手首の動きのみで、強靭なるフォルティッシモを引き出した稀有な指揮者であった。
強引なマネージメントや頑固一徹な性格から、武勇伝の類には事欠かないのだが、ルービンシュタインがミスタッチをした時に、冷淡な態度に切れたルービンシュタインが、「貴方のオケはミスをしないのですか!」と言った処、「しない」と一言。
それ程にオケをシゴき上げたと云う事であろう。

私は良く、RCA盤は音が良い、と言って居るが、それはトスカニーニとライナーに負う処が大きい。
音楽が厳しい。
厳しくて辛くなる事が多いのも事実であるが、音楽のツボに嵌った時の壮絶度合いも又大きい。



レスピーギ ローマの松(アッピア街道の松)
ライナー/シカゴ響 59年録音

ローマの松の聴き処は当然「アッピア街道の松」である。
私は未だにライナーのアッピアに心惹かれ、その壮絶な音響に圧倒される。ショルティの春祭や展覧会の絵なんぞ、その比では無い。




ブラームス 交響曲第4番
ライナー/ロイヤル・フィル 60年録音

ライナーのブラ4を始めて聴いた時、その余りの速さ、素っ気無さに驚いた。しかし、元来が好きな曲である。ジックリと聴くと、音の良い事も有り、少々厳し過ぎる第1楽章にも慣れ、次第に引き込まれるようになった。
2楽章では打って変わり、情緒纏綿と歌い込んだ音楽で心が満たされる。
3楽章ではもっとティンパニが打ち込まれるのかと思いきや、然に非ず。見事なトライアングルと強靭なコントラバスに耳が引かれる。
4楽章は絶品で、深く抉った音楽が感動をもたらす。オーマンディの爆演には及ばぬが、トロンボーンの咆哮等、ドッシリとした中々の迫力である。
録音エンジニアは、あのウィルキンソンである。






  • 顔アイコン

    寝る間際になって、この記事を読みました。

    お書きになったとおり、私が音楽を聞き始めた60年代なかばには、ライナーは、もう過去の人になっていて、バーンスタインやカラヤンのLPに熱中していましたね。
    せいぜい世評に従いバルトークを聞いたくらいです。
    私のブログを検索すると、数枚のライナー盤が出てきますが、いずれもBOX収録のもので、単独で入手したものではありません。

    古いRCAのステレオ録音が、思いの外良い音がするのに気づいたのは、ここでお教えいただいた影響です。

    レスピーギの評判は、その昔聞いたような記憶がありますが、ブラームスの4番は、存在自体初めて知りました。
    第1楽章の速さ、お書きになった文章で予期していたもの以上で、回転数の間違いかと思いました(笑)
    第2楽章は違和感ないとしても、全体的に速めの音楽なのに、第4楽章は確かにえも言われぬ迫力と充実感を覚えます。
    ここに持ってくる伏線を、ずっと張っていたんでしょうか。

    あと「オーマンディの爆演」というところ、聞いたことがないので、ちょっと気になります。

    gustav_xxx_2003

    2018/2/28(水) 午前 2:07

  • > gustavさん

    ハイフェッツと相性が良く、ルービンシュタインと相性が悪い、と云う事だけ見ても、到底私の好みの人では無いのですが、ツボに嵌ると凄味を発揮する指揮者ですね。
    オールマイティなオーマンディとは違うタイプの職人です。

    オーマンディのブラ4は私のお気に入りです。
    ドイツ流とは対局に在りますが、音楽の凄味を味わえる演奏です。
    暇を見て御紹介致します。

    quontz

    2018/2/28(水) 午前 10:05

ブログバナー

quontz
quontz
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新のコメント最新のコメント

すべて表示

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

検索 検索
友だち(2)
  • あなろぐふぁん
  • sho*ch*odd*o*okoo
友だち一覧

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事