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◆巨人10─4広島(23日・東京ドーム) 巨人が高橋の復活打で波に乗り、3連勝で貯金を今季最多の7に増やした。6回、1点を勝ち越した後の2死一、二塁で左中間へ2点二塁打。1点差に迫られた8回には坂本の5号3ランなどで5点を挙げ、突き放した。先発の東野は6回2失点でハーラートップタイの4勝目。エース内海の離脱、山口と亀井の不振など、G党の頭痛の種は尽きないが、勝利は何よりの良薬だ。
インパクトの瞬間まで、体は開かなかった。一見、外へ逃げるスライダーにバットを合わせただけ。それでも打球が左中間を破ったのが、高橋の天才たるゆえん。高い技術のあかしだった。東京Dから地鳴りのような歓声がわき上がった。「何とか我慢して食らいつけたかな、と思う」。貴重な2点二塁打。二塁ベース上でさわやかに笑った。
6回、長野のタイムリーで勝ち越した直後の2死一、二塁だった。来日初登板のスタルツにカウント2―1と追い込まれ、体勢を崩されながらも、大きな一打を放った。「長野が粘り強くつないでくれたんで、食らいついていった。久しぶりにいい打球がいってくれましたね」。8試合ぶりのスタメン。好調ぶりにあやかろうと脇谷の体に触れてから打席に入っていた。打率2割9厘と決して本調子ではないが、逆方向への打球で、健在ぶりをアピールした。
間違いなく、天才だ。プロ1年目からレギュラーの座を獲得して打率3割をマーク。主力としての道を歩んできた。昨年は腰痛に泣き、唯一出場した8月28日の阪神戦(甲子園)では、代打で見逃し三振に倒れたが、存在感は別格だった。高橋由伸モデルのバットを使用している坂本が、「あの打席に立った姿を見ただけで、ああ、全然ちゃうなあと思いましたもん。僕なんかとはまだレベルが違うなあって」と衝撃を受けたほどだった。
原監督の見方は少し違う。「監督という立場から離れて1人のバッターとして言うならば、周りは彼のことを天才だ、天才だというけれど、彼は天才というより努力家。もっと自分で天才であると認めたらいいのに、と思うよ。もうできあがっているものをね、まだ足りない、まだ足りないと手を加えていって、壊してしまう」と表現する。
指揮官の言葉通り、天才が血のにじむような努力を続けてきた。その代償として、腰に痛みを抱えた。今は、もっとバットを振り込みたいという欲求と、練習をセーブせざるを得ない体の状態とのはざまで悩み、揺れ動いている。それでも「いつも同じ気持ち。試合に出るつもりで球場に来ている」と試合では危険をかえりみない全力プレーを続けている。だから、人の心を打つ。
そのバットに引っ張られるかのように、チームは7試合ぶりの2ケタ安打で3連勝を飾った。貯金は最多の7。ファンが次に望むのは、ヨシノブ復活の第1号だ。「僕も早く打ちたいんで、頑張りたいと思います」。お立ち台で声を張り上げると、スタンドは熱狂の渦と化した。
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