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寺山修二の映画、
「さらば箱舟」
意味が分からないのだけど、
難解なのだけど、
お勧めです。
確か、昔、渋谷のユーロスペースで、
上映しているのを見ました。
とても不思議な映画でした。
村に大きな勢力を持つ家系の家があり、
村中の時計を捨ててしまう。
残ったのは自分の家の時計だけ。
その家が時を統べる。
主人公捨吉と結婚するスエには、
貞操帯がつけられていて、性向ができない。
捨吉は不能だとあざ笑われる。
やがて捨吉は記憶を失っていく。
忘れないようにあらゆるものに名前を書いた紙を貼っていく。
やがて捨吉は死に、スエの貞操帯が外れる。
村には急激に近代がやってきて、
電線が張られ、
町になっていく。
かつて村にあった風習や因習を私たちは捨てた。
そして、綺麗なものや、便利なものだけを残そうとしてきた。
この映画は、町に占領されて、忘れられていく村社会が、
実は近代の中にも潜んでいることを気づかせてくれる。
捨てたほうがいいと思われてきた、村社会の風習や因習は、
実は捨てても捨てきれず、
静かに寝息を立てていることに気づかされる。
そして、かつての過去自身である我々を思い出すのだろう。
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