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白土三平さんの三部作「忍者旋風 風魔忍風伝」「真田剣流」「風魔」のうちの2番目、「真田剣流」だ。1961年頃から1965年頃の作品という事になるかな。
コマ組みが4段なので、おそらく最初はB5判の何かの雑誌に連載されたものと思うんだが、当時、リアルタイムで接していたにも関わらず、この事に関しては、俺は知らないんだ。
ただ、A5判の貸本漫画の現物を見ているし、そして今回記事にしたコダマプレスの新書版だ。さらには手放してしまったが、別冊少年ブックの2冊組の奴もあったな。
主役は風魔一族の後継者と目されている風魔太郎だ。しかし、それほど活躍はしていない。むしろたくさん出てくるのは桔梗という少女だ。
そして、物語の主役は人物じゃなくて、丑三の術の謎解きなんだろう。それゆえ、これを使う暗夜軒と名乗る怪人物が悪役で全編に登場するんだな。
丑三の術・・・。人を呪い殺すという恐ろしい術の謎を追って、風魔一族や真田の猿飛などの忍者が登場するんだが、これが最後まで分からんのだよ。
当時、俺なんか、相当調べて秘密に迫ったんだが、それでも分からなかった・・・。ただ。ネズミが媒介するような病気のような気がしてはいたんだがなぁ・・・。小学生にしてはいい線まで迫ったという事なんだが・・・。
今回、この歳になって改めて読んでみると、桔梗とかコッパという子供とかが、やけに気になったな。当時は気にしなかったんだけど、良く描けていると思ったよ。俺は桔梗のファンになっちゃったな。
大体おてんば娘なんか当時は嫌いだったんだが、今は微笑ましいから、俺にもしいたとしたら孫を見る目になってしまったのかもしれんなぁ(笑)。
画像の第一部桔梗の巻の表紙絵の少女が桔梗だ。第二部丑三の巻(一)の表紙絵は夜鷹こと黒猿で、コッパの父親だな。第三部丑三の巻(二)の表紙絵の右上が暗夜軒。下は風魔一族だ。中央の深編笠の男が首領。その左下がボロで、実は本当の首領の風魔小太郎。左から3番目の死神小僧にふんしているのが風魔太郎。表紙絵がなかなかいいなぁ。
そういえば、昔聞いた事があるんだが、白土三平さんの原画に関しての事で、色原画はコピーしたものに色づけをしていたという話を聞いた事があるな。けっして元原稿に色を塗っていなかったという事のようなんだけど。
本編には四貫目なんかも出てきて、一本やぐらの術なんかも見せてくれるんで、かなり楽しめるのよ。
俺は、白土三平さんの娯楽としての漫画の方では、この「真田剣流」が文句なく面白いし好きだな。
なお些細な事で重箱をつつくようで申し訳ないんだが、ハルゼミは松林にいるんだよなぁ。杉じゃないんだ。白土三平さんにしては不覚の描写だったんじゃないかな。
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