『いつか春が』執筆日記

波乱に満ちた人生。夢に向かって挑戦する男のドキュメントストーリー。

生原稿公開(あらすじ)

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この第六章あたりから、裁判で闘うということの意味が読んでいくうちに
お分かりになってくると思います。テレビや映画と違う本当の
法廷での対決シーン……息もつかせぬ緊張感。そして真実を
明らかにしようと闘志をみなぎらせていく弁護士や家族の模様を描きました。

【第六章のあらすじ】
平成十三年六月、突然の父の逮捕から四ヶ月が過ぎた。
「被告は証拠隠滅の可能性がある」として検察の反対により保釈申請は
却下されていたが、父はようやく釈放の日を迎える。四ヶ月びりに家族が
待つ我が家に帰ってきた父は密室での取り調べの模様を語り始めた。
その真実を知り家族や弁護士は驚く。


裁判と長引く勾留生活で父が精神的に相当まいっていることを知り、毎日を
祈るような想いで過ごしていました。無実だから当然裁判でも否認して
検察と真っ向から対決していくのですが、父が否認する限り保釈は認めてもらえない
のではという不安に陥っていた頃のことを思い出して書いていきましたが
まだ事件の真相がよく分からず私たち家族はオロオロするばかりでした。
とにかく一日でも早く父を助け出そう…そういう思いだけでした。

父が四ヶ月ぶりに自宅に戻ってきた時、弁護士の先生と握手をかわしながら
大声で泣いていました。父のそんな姿を見たのは初めてで私も戸惑いました。

否認する限り釈放は認めな。これを「人質司法」と言うのですが、すべて検察に
主導権が握られている状態で防戦一方の戦いを強いられていました。
苛立ちや不安をどう表現すればいいのかで苦労しました。
結局、場面をつなげていくことで臨場感を描こうと思い原稿を書いていったのですが
その分、文字数が増えてしまい長編となってしまいました。

次回、第七章へと続く……

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ここで紹介している内容はすべてノンフィクションなので実話です。
最初は誰もが「まさかこんなことが…本当なの?」と信じてもらえなかったけれど
本当にこうゆうことが起きていたのです。だから一人でも多くの人に真実を知って
もらいたくて本を書いたのですが……。「本当に?今の時代にまさかこんなことが」
「そのまさかが実際に起きたのですよ。本当なんですよ」この本を出したあと、
読んでくださった方からの最初の声は、驚きと怒りの声が返ってきます。


【第五章のあらすじ】
父の起訴が決定し、初公判。満員の傍聴席と法廷の静止画像をテレビカメラが
撮影し終えるといよいよ裁判が始まった。法廷に姿を現した父の姿を見て私は
ショックを受けた。静まりかえった法廷にガチャガチャと手錠の音だけが響き、
鈍い光を放つ手錠と腰縄をかけられた父が法廷に引っ張り出された。
初公判を終えて、私も休んでいた仕事を再開しようとしたところ、仕事先は
私を避けるようになっていた。仕事もキャンセルが相次ぎ、私は父の無実を証明
するために本格的に闘うことを決めた。夜は工事現場でアルバイトをしながら
昼間は事件の真相を調査。私も家族も人生が変わっていくのだった……。


当時、どんどん追いつめられていくという感じでした。世間に背を向けたまま
怒りと悔しさだけをバネにして、とんがって生きているような感じでした(笑)
人は追いつめられて本当に苦しくなると友人にも何も話せなくなり、どんどん
自分の殻にこもっていくのでしょうかね。相談なんて誰にも出来ないし誰とも
言葉さえ交わしたくなくなっていくのが自分でも分かりました。そうやって
誰にも相談できずに自分で自分を追いつめてしまう……もう死んだほうがましだと
思うのも、こんな精神状態の時でしょうね。
どうしても父の無実を証明するんだという執念みたいな熱い怒りが沸き起こり
ました。本に書いた内容はほんの一部であり、本当はもっと色んな人との
出来事があり世間の厳しさを嫌というほど痛感して、当時は誰も信じれなくなり
人間不信の塊みたいな状態でしたね(笑)
この章は、どこまで描こうか自分でもかなり迷いました。書けば書くほど
愚痴っぽくなるのが分かるし、書かないと当時の辛さが伝わらないしですね。
この配分が難しくて悩みました。


次回、第六章へとつづく……

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【第四章のあらすじ紹介】涙の再会
いよいよ勾留期限がせまり、物的証拠も出ない中で焦る検察。父を起訴するためには
もはや完璧な自白調書を完成させるしかない。最後の取調べも壮絶な取調べとなった。
怒声が耳をつんざき手刀が炸裂する取調室。意識を失いかけながらも最後の勇気を
ふりしぼって無実を訴えたが力尽きて署名してしまう父。これによって起訴が決定した。
父の釈放を待っていた家族の願いは届かず、裁判で無実を証明するしかなくなった。
起訴されたことで接見禁止が解かれて二十三日ぶりに父に会えることになる。
拘置所の接見室のドアを開けると私も父も胸が熱くなり言葉が出なかった。
父は目に涙をうかべながらアクリル板越しに「お父さんは不正融資など絶対にやっとらん!
信じてくれ」と訴えた。私は涙で声がつまってうなずくのが精一杯だったが
父の無実を証明するために闘うことを決意した……。


この場面は原稿を書いている最中、その時の場面を思い出してしまい胸が熱くなり
涙があふれてきました。ドアを開けた瞬間の何ともいえない父の表情…
父の涙を見たのはたぶんこの時が初めてだったと思います。真っ赤に目をはらして
真剣な表情で「絶対にやっとらん!」と何度も私たち家族に訴える姿を見て
私の中で熱い怒りの炎が燃え上がったのです。たぶんその時の私の表情も
さぞかし凄まじい形相だったと思います(笑)
その後、インターネット上で起訴された父を誹謗中傷する掲示板を見て
ますます怒りが込み上げてきて、衝動的に仕事の関係先へも「検察と闘います」と
決意宣言をメールで送ってしまいましたが、今考えると恥ずかしくなります。
さぞかし届いたメールを見た人たちは私の怒りを感じて引いてしまったと思います。
でも世の中には許せることと許せないことがあると思います。
この時は怒りと正義に燃えていましたが、実際に検察と闘うということが
どれほど難しいことかも知りませんでしたし、無実を証明することがどんなに
大変なのかも知りませんでした。
ここから私たち家族の闘いが始まっていくのです。

次回 第五章へとつづく……

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第三章について解説しましょう。
この章は検事による密室での取調べの模様を再現しました。今の時代に
本当にこのような取調べがなされたのかと最初は誰も信じてくれませんでした。
無実の人間がやってもいないことを何故認めるのか?なぜ自白調書にサインを
したのかが大きな謎でした。しかし、密室の中では私たちの想像を絶する
取調べが行われていたことが、あとで明らかになっていったのです。
その時の模様を聞いていた証人が見つかり、検事が脅迫して嘘の自白調書を
作り上げていたことが判明し、二年後に裁判の流れが一気に変わっていくのです。
上の写真が修正途中の原稿です。下の写真が完成した本のページです。

【第三章のあらすじ】
父の突然の逮捕でショックが覚めやらない中で、いよいよ父への検事の取調べが
始まった。最初は告発状の内容を信じて融資の見返りにカネをもらったと
決め付けていた検察だったが、告発状の内容が虚偽であったことに気づき始めた
検事にとって、もはや真実がどうであろうと逮捕したからには犯人にして
起訴しなければ検察としての信用を失い大変なことになる。
「この野郎!署名せんか!」「私はやっていません!こんなことも話していません!」
「何を!否認するのか!こん畜生!ぶち殺すぞ!」耳をつんざくような検事の怒声と
手刀が机に炸裂する音が響く。その音はフロア全体に響き渡っていた。
こうして取調室という密室の中で、、検事に
殺されるという恐怖と犯人にされていく恐怖で意識がもうろうとなりながら
嘘の自白調書が次々と作られていった。家族も弁護士もまさか取調室でこのような
恐ろしい取調べが行われていることなど知る由もなかった……。


読者の声によると、本書は前半は主に事件の経過と背景などを中心に
書いているので少々重たく感じるかも知れませんが、中盤以降の真実が
明るみになってくる頃から、どんどん読むスピードが上がってくるようです。
最後は爽やかな感動に包まれるという声が多いようです。

この取調べの場面は、当時保釈された父に詳しい状況を聞きとりしながら私が
まとめていったのですが、父は恐怖のあまりPTSDになり記憶が断片的に
なっていました。本書でも書いているように記憶を蘇らせようといろんな方法を
試しました。検事の恐ろしい形相が夢の中にまで現れて苦しむ父を見ながら
この事実を法廷で伝えようと必死でした。
奇跡的にこの取調べの時のすごい怒声や音を聞いていたという証人が見つかったから
この事実が認められたのですが、もし証人が見つからなかったらきっと犯人として
有罪にされていたでしょう。
その後の私の聞き込み調査で、他にもこの時の怒声を聞いていた人がいることが
分かりました。密室での取調べの実態をどうやって証明するか……これが
父の裁判の大きな山場となっていきましたが、当時の私たち家族は必ず父が
釈放されると信じていました。
私は、この第三章ではどのようにして完璧な自白調書が作られていったかを
事実にもとづきリアルに描くことにつとめました。

当時は裁判が始まって一年半もの間、誰にも信じてもらえず父だけでなく
私たち家族も本当に苦しくて…この章の原稿を書いている時は、さすがに
私までも具合が悪くなり、何度も執筆を中断してしまいました。
やっていないならば、なぜ署名したのかと言われる方がおられますが
このような取調べの状況の中ではたして署名を拒否できる人がいるでしょうか?
恐怖で意識を失いかけながらも、はたして署名を拒否できるか……。
えん罪事件の多くは、この自白調書が決定的な証拠とされる場合が多いのですが
このような極限状態の中で取調べが行われることを一人でも多くの人に
知っていただければ幸いです。

次回、第四章へとつづく……

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今回は本編『第二章』の執筆エピソードについてお話しします。
上の写真が本になる前の原稿です。下の写真が実際に本になった
ページです。
最初は登場人物の会話は「標準語」にしていました(笑)
でも、リアル感がなくて考えた末に全部「佐賀弁」に書き直しました。
佐賀弁で書いて意味が伝わるか心配でしたが、最近は島田洋七氏の
「がばいばあちゃん」で佐賀弁でも伝わるだろうと思い、そのまま
最後まで佐賀弁で通しました。そういえば島田洋七氏の自宅は父の家から
車で五分くらいのところにあります。


【第二章のあらすじ】第二章は二度目の家宅捜索の最中に、父が検察庁に
連れて行かれる場面です。検察庁に連れて行かれた父は突然逮捕され、
私のもとへも第一報が入り家族中がパニック状態になる場面へと続きます。
そしてマスコミ報道が開始されるのです。さらに追い討ちをかけるように
獄中の父に対して農協から辞職を迫られ、父が獄中で辞職願いをしたためる
場面から初めての父への差し入れの様子を描きました。

最初は第二章の見出しを「逮捕」としていました。
第二章は緊迫した場面が続き、書いている私もドキドキしながら
執筆しました。しかし、当日私は熊本県にいて佐賀で起きている場面を
直に目撃してはいなかったので、第二章の途中までは「天の声」目線で
父の様子を描いています。慌てて佐賀に戻ってからは実際に私が
目撃したことを描いていっています。
混乱とショックの連続でした。今回、原稿を執筆するにあたって
父が裸にされて身体検査を受けていたことを知りました。
同じく無罪になった小柳さんの話を聞いてさらに驚いたのが
逮捕されて拘置所に収監される前に行われる裸の身体検査では
裸にして首に番号札を書いた札をぶら下げられて全裸のまま写真も
撮られていたそうです。さすがに父はそのことを家族には話したく
なかったようです。

無実である者が裸にされて全裸写真まで撮られるとは…悔しさと怒りが
こみあげてきたと思います。それをどう表現するか苦労しました。
逮捕の瞬間の精神状態や男泣きしながら獄中で辞職願いを書いていく場面。
父の悔しさが想像を絶するものだったことは分かりますが、感情を
押さえ気味に描こうと苦労しました。実際にペンを握りながら父の気持ちに
なって文字を書いてみたりしました。父が書いた実際の辞職願いのコピーを
目にした時、文字がヒョロヒョロとして流れていたのです。
失意と絶望でまともに文字も書けなかったようです。
さすがにこの場面を書くときは私も涙をこぼしてしまいました。
逮捕当日の眠れない場面は書いているうちに胸が苦しくなりました。
それから電話で父が逮捕されたことを知った瞬間の私の場面…心臓がバクバクして
頭の中が真っ白になったことを今でも憶えています。

この第二章は、とにかく緊張とショックの連続でした。
そして恐怖でした。


第三章へとつづく……

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