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養蜂は春の訪れに先駆けて女王蜂に産卵を開始させ、花が咲き揃う前には働き蜂の兵力を増加させておかなければなりません。
この春から新規に養蜂を始める人、昨シーズンにスズメバチ等により群を失った養蜂家、越冬が上手くいかずに蜂群が減少した養蜂家はこの時期に、種蜂の生産・販売をしている大手養蜂業者に種蜂群の発注を行います。
しかし、昨春も蜂不足が問題になっていましたが、この春は更に深刻に状況は悪化して、種蜂の確保が困難になっています。
昨年は、蜂蜜生産量は例年の1/3と悲鳴を上げている養蜂家が多かったのですが、今年は更に深刻になりそうです。既に国産蜂蜜は品不足で手に入らない状況になっているとのことです。
特に深刻な問題はポリネーション(受粉)用の蜜蜂の不足です。イチゴはミツバチの受粉がなければ現実的には生産不能です。高価な設備投資をしているイチゴ生産者にとってポリネーション用ミツバチの確保は死活問題です。
蜜蜂が消滅していく問題は数年以上前から米国をはじめとして欧州やオセアニア地区でも大きな問題になり、その波は2年程前から日本に押し寄せてきました。海外の研究機関や大学は真剣に取り組んできていますが、日本での行政機関における蜜蜂への取り組みは誠に淋しく、農水省の研究機関には2名の専門家しかおらず、その研究者もミツバチの遺伝子とか育種をテーマにしていて、ミツバチの疾病や生理に関する研究には取り組んではいないようです。この問題に関する文献研究資料も外国文献ばかりの状況です。
この蜜蜂が消滅していく問題の元凶は以下の2点にあることは明白です。
1、ミツバチに寄生するダニについて、英国からの輸入薬、商品名・アピスタンという農薬がミツバチ用に登録されて使用許可されているが、蜂蜜への移行を避けるために使用期間が限られる上に、耐性株の急増で効果的な対策がとれない状況にある。欧米ではハーブのタイムエキスが商品化されて効果を上げてはいるとされるものの、ダニは殺すがミツバチには影響しない投与量の幅が狭い上に、日本では認可されていない。ジャスミンに効果があるとして養蜂業者での試みは始まっているが、研究機関による科学的なデーターは皆無な状態にある。
2、悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」といわれる農薬(商品名モスピラン等)について、海外では次々に使用中止になっているのに拘わらず、日本では大量に使われ続けていること。
http://www.sangokan.com/books/978-4-88320-432-8.html
現状の養蜂問題は、国産蜂蜜は庶民が口にすることも出来なくなり、イチゴ農家が深刻な苦境に陥り、イチゴの急騰も予想される段階に入っています。
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