楽塾

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17年度楽塾授業

2017年度楽塾38回目授業(通算385回)
<楽塾亭>だいすき!落語 
                                        
<ひとり芸という笑い>
 落語はやっぱりすごい芸能です。だって偉い人が登場しづらいのです。確かに『佐々木裁き』や『次の御用日』、『鹿政談』、『八五郎坊主』などは、お奉行やお侍、あるいは僧侶が出てくるのですが、嗤 われる段取りなので、偉い人は主人公とはなりにくいのです。言ってみれば権力や金力にやんわりおちょくり、時には石つぶてを投げ、町衆の人気を得た芸能でしょう。楽塾も名のある人や偉い人とは無縁です。落語的寄せ場といえましょう。
江戸時代後期に現在の形式に近づき、江戸や大坂を中心として繁盛した落語は、たいていが貧乏人やちょっとおツムが目出度いもん同志のざれ話です。そんな連中が大家さん、商家の大旦那たちと丁々発止のやり合いをする『寝床』や『鷺とり』『崇徳院』などがあり、人情噺としては『立切れ線香』『仔猫』『菊江仏壇』がよく知られた演題です。落とし噺となる『時うどん』『池田の猪買い』『住吉駕篭』などなどは大変良くできた出し物ですし、怪談ものとしての『皿屋敷』や『市川堤』は有名です。
そのほか上方落語では東の旅と称し、お伊勢参りをテーマに『七度狐』『宿屋仇』『近江八景』などは面白さ満載です。仕事噺には『代書屋』や『道具屋』が秀逸で、子どもに遊ばれる『いかけ屋』のおやじには同情したくなります。
 今夜の楽塾亭では、落語大好きな大谷さんに来てもらい、映像を駆使して大いに笑うことができました。
                                                 2018.2.20 佐々木敏明
 
<2018年2月17日(土)の授業>
●ゲスト:大谷浩子(コピーライター) 
●テーマ:大好き!落語
●場 所:くらし応援室
●時 間:18:30〜21:30
●参加者:10名

イメージ 1『宿屋仇』を見る
 大谷さんは15年10月に落語授業をされ、塾生には『代書屋』と『首提灯』を見てもらいました。その時の塾生から聞いた印象、感想を記録していて、以下「①初めて聞いたが古さを感じない。②コントと違い集中力がいる。③寄席に行ってみたい。④桂枝雀は動作、表情、派手で唯一無二だ、とありました。その後、楽塾で2度の<楽塾亭>を実施してはります。皆さんも落語に対して親しみが湧いてきたのでは?」と問いかけ、「今夜もまずは一席楽しんでもらいましょう」と、桂枝雀の十八番『宿屋仇』をDVDで見ることにしました。大谷さんは「93年に死去した神戸市出身の枝雀は、桂米朝の一番弟子で、上方落語を代表する人気噺家となった」ことなど経歴を話しました。
 『宿屋仇』は、伊勢参り帰りの若衆三人が、なにわ日本橋の宿屋に泊まるが、夜通し大騒ぎをし、困り果てた隣室の侍が一計を案じるというお話です。下座のハメモノ(お囃子)が、当室と隣室の距離感を立体的に表現されていて賑やかな出し物となっています。
 
『時そば』と『時うどん』イメージ 2
休憩をはさみ、後半は落語にかかわる一口話を披露してくれます。「上方の人たちは江戸っ子より笑いをどん欲に追及する。そのわけは大阪に落語だけの寄席はなく、漫談、漫才、手品など種々芸能が同じ舞台で演じられていたので、
他業種への競争心とサービス精神を満載し、現在のスタイルが確立した。江戸落語は落語だけの寄席があり、最後に出演者による大喜利文化というサービスを生んだ」と話します。
 また落語の背景には長屋がよく出てきます。大谷さんは当時の長屋配置図を資料を通して「表通りの店舗横の木戸を入ると、狭くて暗い裏長屋の『割長屋』や『棟割長屋』が並び、共同便所や井戸が設置されていた」と説明。楽塾で
何度か行った天神橋5丁目にある「住まいのミュージアム」のジオラマであるなにわの町並みは、このお話の参考になる場所だと思いました。
イメージ 3 「今なんどきや?」「今九つで」。「一〇、一一、一二…」。江戸落語では『時そば』、上方落語では『時うどん』のネタは昔の子どもたちはだれでも知っていました。この演題を東京落語の柳家花緑、上方のそれをわが枝雀師匠のDVD高座で鑑賞しました。この噺には、江戸時代の時間の数え方が如実に表れていて、この時間法則を知らないと、最後の演題オチが分かりません。
 大谷さんは絵を描いて説明をします。「基本的には1日を24等分し、半分を昼間その半分を夜間に分割し、昼(現在の12時)を昼九つ、夜(現在の24時)を夜九
つと定めます。昼九つから八つ、七つ、六つ、五つ、四つまで行くと最後は夜九つに到達し、この後同じように夜九つから八つ、七つ……四つと続き、1日24時間が巡るわけです」。
現在の1時間は半刻(はんとき)、2時間で一刻(いっとき)。映像の終わりには「やっぱり枝雀がおもろい」ほとんどの塾生はみな言いました。ただ関東以北に育ったI君は「江戸落語が自分にピッタリとしている、ライブ版は興味がない」と話し上方落語の笑いが今一つのようでした。上方落語が最強だと思っていた大谷さんや私ら上方派は、ちょっとびっくりでした。 

<2018年2月24日(土)の授業予定>
●テーマ:17年度楽塾がおわります
●参加者:塾生
●場 所:くらし食堂
●時 間:18:30〜21:00
 時間の疾走は,もはや箱根駅伝級のスピードで、毎日誰かからバトンパスを引受け、次のランナーに引渡すことが繰り返されています。なんだか時間の切売りが当たり前のようです。楽塾が昨年開校10周年を迎え、昨年暮れからもう修了記念旅行の行き先について話題に上っています。5月中旬に実施した福井の旅からまだ7ケ月ばかりなのにです。それでも今週24日は17年度楽塾の終了日で最後の晩餐です。

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