楽天CLUB#0000/究極の楽天絵日記

「楽しいクルマ変態道」」をテキトーに極める、お気楽日記。

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BMW #11 : 「夜明け前」

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1997年 1月15日。

早朝、夜明け前。
まだ、外は暗闇。

寝たのか、寝てないのやら。

私は熱病に冒された患者のように
あるフレーズを幾度も幾度も呪文のように
一晩中、頭の中で繰り返しておりました。

1986年4月のカーグラフィックの記事コピーです。

「ここにまったく疑う余地もない事実がある。このBMW M5は、
今日市場にある量産メーカーの製品のなかで、最速の4ドア・サルーン
だということだ。おそらくアルピナB7ターボを除けば、
これに挑戦できる車はないだろう。」

「最高速度は243Km/hだったが、メーカーはまだランニングインが
不十分だといい、実力は245Km/hだと主張する。私の加速データは、
0→100Km/h:6.4秒(メーカー値より0.1秒速い)、
0→160Km/h:5.6秒、0→400m:14.4秒、
0→1Km:26.2秒(0.6秒速い)であり、その一秒後には
5速へシフトアップする直前に200Km/hに達した。」

この記事の「私」とは、ポルシェ911乗りとしても有名な
評論家のポールフレールとかいう人らしい。
カーグラフィックでは、ポールフレール「先生」と呼ばれているようです。

彼、更に続けて

「・・・しかし、本当の相違はボンネットの下とホイールアーチのなかに
潜んでいる。ボンネットのなかには、あのすばらしい24バルブ6気筒
3.5L、つまりIMSAで優勝したクーペの原動力となり、のちにM1の
心臓になったユニットが詰まっている。このM5とM635CSi用には、
ボッシュの全電子制御モトロニック・エンジン制御システムによって改善
されており、出力は277HPから286HPに増強されただけでなく、
柔軟性と経済性も向上している。」

友人「西海岸のゴッドファーザー」氏より渡された、
カーグラフィック記事コピーが頭にしみついてしまったのでした。

くどいついでに、
昨夜、私の家にたどりついたクルマは、
1986年式 BMW E28 M5 
ヨーロッパスペック 286HP。

う〜ん、オレのクルマって、
こりゃぁ、すごいぜぇ・・・。

そりぁ〜、あ〜た、すごいでしょう。
何たって、十年前の新車時の価格は一千万とちょっと万円ですから。

いや〜、昨夜、横浜から千葉自宅まで走ったの、
楽しいのなんのって・・・。
夜が明けたら早速、湾岸をドライブだっ!

とまあ、
こんなことを考えていたら、
夜が長いのなんのって。

ということで、
まだ夜も明けない朝5時、
まだ、これは立派な夜中です。

この時間に、やおらイグニッションキーに手を伸ばし、
布団を抜け出す変なオジサンと化した小生。

マンション自宅のドアを後ろ手に閉め、
人目を盗むようにして、M5の潜む駐車場に向かう。

外には夜霧が立ち込める。

夜霧よを〜♪
こんやもぉ・・・
あ〜りがとうぉうぉうぉ〜♪

と歌いながら
スキップでマンションエントランスを駆け抜ける小生でありました。

(つづく)

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BMW #10 : 「自宅に収納」

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クルマを引き取って自宅マンションに戻ったのが
夜11時頃。

マンションの駐車場は、二段自走式。
私のスペースは二階部分。

契約番号をキーボードに入力すると
1階部分のプレートが左右にずれて、スペースができる。
そのスペースに、私の駐車プレートが静かに降りてくる。

M5のギアをバックに入れて駐車プレートに乗せる。
で、イグニッションをオフにする。

くどいようですが、
その時、そのM5は私にとっては
初めての「ガイシャ」でありました。

イグニッションをオフにして、
ちょっとワイルドなアイドリングのエンジンを止めると
嬉しいやら、怖いやら、複雑な感情が一気に湧き上がってきました。

嬉しい、というのは、
たぶん、免許を取った時の嬉しさ、
初めて自分の車を買ったときの嬉しさ(CVCCシビックGF)、
そのおののきに近いでしょう。

怖い、というのは、
日本を遠く離れた、遥かかなたの海の向こうの、
西ドイツで作られた得体のしれぬ凄みのあるクルマに対しての
警戒心、違和感、知らないモノに対しての畏れ。

胸間にこみあがげる熱いものを感じつつも、
得体の知れないとまどいと恐怖を感じる、というところです。

生産後10年目のクルマであるにもかかわらず、
キャビン内は、バッファローレザーの強い匂い。

インパネは、人間のパーソナリティーに譬えると、
「ハスに構えて世を眺める硬派な男性」、
劇画で言えば、ちょっと軟派なゴルゴ13という感じ。

「旦那ぁ〜、肩でも揉みやしょうか」と
上目づかいに膝を摺り寄せてくる雰囲気の日本車とは
ずいぶんと雰囲気が違います。

「運転したければしろ。したくなければするな。」
そんなふうに語りかけるような、
凛とした雰囲気を漂わせるインパネ、キャビン内。

クルマを作るのは人間。
同じ人間が作るものでも、
違う価値観、世界観を持った人間が作ると、
同じクルマでも、こうも違ってくるのだなぁと
感心することしきり。

イグニッションキーを抜く。

が、インパネの赤いランプが点きっぱなし。
オイルチェンジの警告等らしい。

日本には正規輸入されていなかったクルマなので、
日本語のマニュアル(取り扱い説明書)は無い。

もう少し、ゆっくり車内を観察していたい、
その気持ちをようやく振り切り、ドアを開け、
クルマの外に出る。

いかにも、世の中に不満のありそうな、
逆ストラントしたノーズと、
その鼻先のギドニーグリルとラウンデル(エンブレム)を
正面に見つつ、パーキングのコントロールボックスの
「収納」ボタンを押す。

M5は、ゆっくりと上に引き上げられて行き、2階部分に収まる。
見上げるとM5のノーズの尖った先端部分が、
プレートからはみ出ている。

「今日はここまで。」と独り言。

自宅はマンションの4階部分。
ベランダに出て、階下を眺めてみる。
M5の白いボディがマンションの薄明かりに照らされている。

「明日は、早く起きて運転しよう。」

自分にそう言い聞かせながら、
ベランダのドアを閉じた小生でありました。

(つづく)

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