|
今宵も一席お付き合い願います。
今日もまずは小噺から・・・。
子供『ねえねえ。ウルトラマン。ウルトラマンもヤクルト飲むの?』
ウル『ジョア〜!!』
失礼しました・・・。
今日は『佐々木裁き』です。
**********************************************
〜あらすじ〜
西町奉行佐々木信濃守が、お忍びで町内を歩いていると子供達がお奉行ごっこをしているのを目にする。様子を見ていると奉行役をしている子供がナカナカ頓智を働かせてうまく裁きをつけます。すぐに子供の身元を調べると高田屋綱五郎という桶職人の子供で四郎吉というらしい。
奉行所へ親、町役人共々呼び出し、色々話をさせてみると大人顔負けの辛辣な事も言います。しまいには佐々木信濃守が『絵に描いた仙人が何を言うておるか聞いてまいれ』と言いつけたのに対し『佐々木信濃守はアホやと言うてました』と答えます。思わず信濃守が気色ばんで『その訳は?』と問うと、『絵に描いたあるもんがモノ言うはず無いのに、それを聞いてこいやなんて、だいぶにアホやで言うてました』と答えた。
感心した佐々木信濃守。十五になると四郎吉を引き取り、後にこの四郎吉は天満与力として出世をします。
**********************************************
落語に出てくる子供というのは小ざかしいこまっしゃくれた子供が多いです。
この『佐々木裁き』に登場する四郎吉君。生意気に思えますけど、噺を聞いているとタダの小ざかしいガキンチョではなさそうです。
どちらかというと無邪気な子で精一杯の背伸びをしている気がします。アクマでお奉行のマネをしているんですね。自分で考えて皮肉を言っているのではないんです。子供が大人の口真似をしているのです。
『いばるばっかりでよう裁かんお奉行さんが来たら、大阪は暗闇や』なんてセリフが噺に出てきますが、これも常から大人たちが蔭で言っているのをマネしてるんですよね。
四郎吉君自身はお裁きのマネをしてたのが寺小屋の師匠に知られたら叱られるので『どうぞ内緒にしとくんなはれ』と信濃守に頼んだり、奉行の役を『今日、初めてやらせてもらいましてん。お奉行さんて気持ちよろしいなァ』と喜ぶ無邪気な子供なんですね。
この佐々木信濃守というお奉行様も大きい人です。この大きい人に対して四郎吉君は精一杯の事をして向かっていっているのです。四郎吉君の精一杯背伸びした言葉にある時は感心し、ある時は苦笑いして聞いてやっているのです。余裕をもって四郎吉を手の上で遊ばせているんだと思います。
『与力の心意気』と問われた四郎吉は『とかく金の有る方に傾くわ』と言った時などはその言葉を利用して役人達を睨み付けて肝を冷やさせます。大きい人じゃないですか!
この噺は大学2回か3回生の時に覚えたと思います。お奉行がでてくる噺はこれ以外にも『天狗裁き』『鹿政談』等がありますが、『天狗裁き』は私のもちネタであります。奉行の威厳を出す演技をするのですが、あまりにもリアルにしてもいけないかな?と思います。けど、やっぱり威厳は持たさないといけんませんね。
ここに出てくる佐々木信濃守。実は実在の人物で嘉永年間に大阪の東町奉行として赴任していたそうです。大阪は東町奉行所・西町奉行所。江戸は大岡越前守がいます南町奉行所・北町奉行所なんですね。どうしてなのかは私も勉強不足で調べていません。
どなたか知っていたら教えてください!
|