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今宵も一席お付き合い願います。
今夜は『高津の富』です。
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〜あらすじ〜
大阪の大川町のある宿屋に投宿した五十歳前後の男は、身なりこそパッとしないが、二万両の取引に鳥取から出て来たとか、屋敷の門から玄関まで駕籠で四日かかるとか様々な大きな話をする。
すっかり信用してしまった宿の亭主は、一枚だけ売れ残った高津の富の札を一分(いちぶ)で買うてくれる様に頼む。男は、頼みを聞いてやるが、座興でどの富が当たっても半分は宿の亭主にやろうと言う。宿の亭主は大喜び。ところがこの男、ほんまは全財産といえば札の代金として亭主に渡した一分のみというカラッケツ親父。ホラ話をしているうちについつい後へ引けなくなったのです。
さて翌日は富の当日。男が大阪見物がてら高津神社へやって来ると当たりくじの番号が張り出してある。自分の札と引き比べて見るとこれがナンと千両の大当り!びっくり仰天した男は宿屋へとんで帰り、自分の部屋で頭から蒲団をかぶって寝てしまう。その後で高津神社へやって来た亭主も大当りを知り、半分の五百両もらえると、血相を変えてとんで帰る。
男が二階の部屋で寝ていると聞いて枕元へとんで上がった亭主が男を起こすと、男は亭主が下駄を履いたままであるのに気付いて叱り付ける。亭主が恐縮して何はともあれ祝い酒をと、蒲団をめくると、この男も雪駄を履いて寝ていた。
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この噺は学生時代に覚えたものの演じた事は無いです(汗
高津神社は高津神社は下寺町交差点と谷町九丁目交差点の中間あたりを、北へ一筋入ったところにあります。最寄り駅は日本橋、谷町九丁目です。
この高津の富とは今で言う「宝くじ」ですね。グリーンジャンボハズレたよ・・・ガクッ orz
この噺の中で私が一番好きなのは高津神社に富くじの発表を見に来た人達の様子を伝える所がまず好きですね。庶民のささやかな期待が判ります。あとは、カラッケツの親父が富くじの当たりを確認する所ですね。チョット書いてみます。お時間がある方は読んでみて下さい。
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三番も突き切りますといぅと、当たりクジを紙に書いて張り出す。群集は「きょうもあかんなんだ」といぅので、ゾロゾロぞろぞろ帰りかける、ところへやってまいりましたのが空っ穴の親っさん。
●何じゃ知らん? きょうは大勢の人出……、ちょっと待っとくなされ、そぉ押したらいかん、待っとくなされと言ぅんじゃ……、そぉじゃ、宿の亭主が言ぅてた富の当日、ちょっと押したらいかん、待っとくなされ。富はどぉなりました?
◆とぉに済みましたで。当たりクジは正面に書いて張ってま
●さよか、おおきありがと……、待っとくなされちゅうに、これは大勢の人じゃなぁ。
●潮が引くごとくとはこのこっちゃなぁ、世話方が後始末にかかってなさる。正面、正面……、おぉ書いたぁった、書いたぁった。立派に書いたぁるなぁ。何じゃて、一番が「子の千三百六十五番」二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番」干支頭に竜虎、勢いのある番号が出たぁるなぁ……
●わしも宿の亭主に無理やり買わされた札が一枚あるが……、当たりゃせんねでこんなもん。これは「子ぇの千三百六十五番」か。あの一番が「子ぇの千三百六十五番」か……、当たらんもんじゃなぁ。二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番……」辰に寅に、子ぇ。
●やれやれ、とぉとぉ一文無しの空っ穴か。一番が「子ぇの千三百六十五番」二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番……」誰ぞ当たった人があるのじゃろ。一番「子ぇの千三百六十五」二番「の八百五十一番」三番「寅の千四十番……」
●一番が「子ぇの千三百六十五番……」諦め切れんなぁ。えぇ〜ッと、これが「番の五十六百三千の子ぇ……」さかさまや。これが「子ぇの千三百六十五番」あの一番が「子ぇの千三百六十五番……」ふ〜〜ん、ちょっと似たぁるなぁ。これが「子ぇの千三百六十五番」あれが「子ぇ」の、子ぇの……、子ぇの、ねぇの、ネェノ「千三百……」えっ? 千三百、六十……
●六十? 六十、えぇ? 五番……、五番? 五番、あれが「子ぇの千三百六十五番」これが「子ぇの千三百六十五番」あたた、たたたた、たた、たたたた、た〜ッたたた、あたたたた、たたあたたた、たたたたあたたたあた。
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読みにくいですね。スイマセン。
よく知りたい方は是非CDでも買っていただいて聞いてください・・・。
この後、宿屋の主人もカラッケツ親父と同じ感じになってしまいます。
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さて、高津のお宮さん、あとにやってまいりましたのが宿屋の亭主。
■さぁ、きょうや。世話はさしてもろてんねんけど、おのれで買ぉたことないよってなぁ、旦さん「何が当たっても半分やる」ちゅうてなはった、ありがたいこっちゃで……。書いたぁる書いたぁる、一番が「子ぇの千三百六十五番」二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番」なるほどなぁ、当たりクジっちゅうのは当たりクジらしぃ当たりクジやで、今見たとこやけど、昔から知ってたよぉな気がするなぁ。
■旦さんのんが「子ぇの千三百六十五番」か、あの一番が「子ぇの千三百六十五番」二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番……」シュッと言えるなぁ。旦さんのんが「子ぇの千三百六十五番」あの一番が「子ぇの千三百六十五番」二番が「辰の八百五十一番」三番が「寅の千四十番……」
■これが「子ぇの、千、三百、六十、五番」あの一番が「子ぇの」ん、子ぇの「千、三百、六十、五番……」といぅのは、どぉいぅ番号や? ん? つまりどぉいぅこっちゃ? え……、これはやな「子ぇの千三百六十五番」や、あれが「子ぇの千三百六十五番」や。どこが違うねん?
■あれが「子ぇの千三百六十五番」これが「子ぇの千三百六十五番」当たったぁねんやがな……。たぁた、たたたたた、た〜ッたたた、あたたたた、たたあたたた、たたたたあたたたあた……
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この中で、札と当たりの書いた紙とを見比べながら当たりを確認していき、それが当たってる訳無いと思っていたのに当たっている事に気付き、慌ててしまうところを表現していきます。この表現の所は是非よく聞いてみてください。演者によって少しずつ違う演じ方をしていると思います。
宝くじ・・・次はサマージャンボだ!!!
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