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もう日にちがあんまり無いんですが、道甫さんの個展開催中です。道甫さんといえばクトゥルフ
神話や妖怪、プリミティブなものをモチーフとした妖しい雰囲気が魅力。
「id」
来てますね・・・道甫ワールド・・・ビンビン来てます。
「奇想の系譜展」で見た若冲の「象と鯨図屏風」の象の目が印象的だったので作ったという事
です。なので、本来は上下逆なんですが、どっちから見ても良いようにしたと。私もこっちの
ほうがより妖しくて好きかな・・・通常バージョンはリンク先で見れます。
「纏汽」
この中国の饕餮文(とうてつもん)の幻獣も道甫さんらしさがよく出ています。意外に紐穴を
四角にするというアイディアは目からウロコ(^_^)。
貘も道甫さんにかかると独特の雰囲気になりますね。
なんのバケモノかと思いきやミジンコです。理科の教科書に載ってるミジンコは横向きですが、
実は正面から見ると1つ目だったという事を初めて知った時の衝撃が蘇る(・_・;)
たしかにプランクトンってけっこうぶっ飛んだ造形してるので、それを根付にした着眼点が
面白いです。
「nostalgia」
お尻のあたりのラインに拘りを感じます・・・
「上の空」 「怠惰」
金魚と蛙、お聞きしたら普通の金魚と蛙だという事です。周りが妖しすぎるので、どうしても
なにか妖しく見えてしまう(^_^;)。とは言え、道甫さんの頭の中に住んでいるものたちのよう
なので、やはり一筋縄ではいかない。
「袋小路」
追い詰められた道甫さん自身がモチーフ。ちなみに黒い物体は触手・・・。
道甫さんは次にどういうものを作るのか、興味津々です。
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展覧会
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詳細
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猫の墓参りをした慈恵院からこの府中市美術館は近いので、なんかやってるかなと思って寄って
みたらまた面白いのやってました。やはりここは侮れない。
一言で言うなら、脱力系の絵を集めた展覧会です。え?(笑)って画の連続でけっこう楽しめ
ます。上手いなと思うのは、「比較してみよう」という趣旨で、応挙や若冲、蘆雪と言った近頃
の人気絵師の絵がいくつも展示されてます。なのでヘンテコな画を見て狐につままれたような
顔で出てくるということもなく、それなりの満足感で出てこれます。
これ何の鳥かと思ったら、鳳凰なんだそうです。鳳凰というと神秘的で豪華絢爛、力強く華麗で
しなやか・・・そのどれもこの絵にはない(^_^;)。しかも将軍様、徳川家光が描いたもの。
どうしたことか。実は大仰な狩野派の画に内心嫌気がさしていたのか。上様のお心がわかりま
せん。しかし家来はこの画をどのように褒めたのか興味があります。通称「ピヨピヨ鳳凰」と
呼ばれているそうw
これも家光です。切り株の上に兎が乗っているところだそうです。鳳凰もそうだけど、たしかに
「下手だなあ」と一蹴してしまうには惜しい何らかの魅力があるのは感じます。うーむ
何かの妖怪かと思ったら、蛙が相撲とってるところ。なにも、どこにも力が入っていない・・・
若冲の画も何枚か拝めます。この福禄寿のとなりにあった鯉の画がキレッキレで凄い出来です。
完璧超人若冲が降臨。正直その画だけ浮いてます(いい意味で)。
この応挙の画は府中市美術館の収蔵品なので、今まで何回か見てますが何度見ても可愛い
ですね。子犬の視線の先に何も描いてないのが良いです。見る人に「何を見ているんだろう」
と想像させる。そうなったらもう応挙の術中にはまってる。サービス精神ですね。
新たに発見され初お目見えの長沢蘆雪「菊花子犬図」、まだこんなのがあったんですね。
今回の目玉と言っていいと思います。蘆雪が「子犬ってこういうところが可愛いよね」って
思っているポイントのてんこ盛り的なお得な画。
さっと戯画的に描いている禅画が多い印象ですが、その中でも虎とか、可愛いと思える画が
いくつもあるので楽しめます。
困惑したのは、脱力系ということでいきなりルソーとか蛭子能収とかあるのは??です。
正直、いらんです。面白い試みとも思えなくて、ただまとまりがない印象になってしまったのが
惜しい。全部江戸絵画で揃えるのは大変だったかな。
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上野公園の桜はどうかな〜と思って見渡してみたけど、まだ真っ黒で花見は当分先っぽい感じ。 大きな展覧会になると前期と後期で展示替えがありますが、大抵は一回行くと面倒臭くなって
結局片方しか行かないんですが・・・これはさすがにまた見るしか無い。
今回の展覧会の図録が良いです。大判なので非常にクリアで大きな絵の細部もよくわかります。
部分アップもあり、見応え充分。
実物を見ると迫力に圧倒されて見逃しがちな細部も、図録で冷静に確認できます。若冲の虎の
迫力の一つがこの、奥まったほうの目をあえて大きく描いている、というところ。こういう、
見る人が感じる微妙な違和感、不自然さが異様な存在感を生み、迫力に繋がっている。
このような「普通じゃないぞ」演出は、この「奇想の画家」達は皆それぞれに卓越していて
面白いです。
何度も見ることの良さの一つに、見逃していたことに気付くという所もあります。
この鯨も、大きな屏風絵で引いて見ているだけでは気付かなかったですが、よく見てみると
一見、真っ黒な鯨の背中がたらしこみの連続で繋がっていることがわかる。図録ではさすがに
よく見えないので実物を見てみてください。
表情が面白くてゆるキャラみたいなモノがたくさんいますね。
当たり前のことなんですが、水墨画って屏風絵のような大きく複雑な絵でも、一筆でも失敗する
と全て終わりなので半端ない緊張感の筈なんですが、勢いがあってささっと描いているように
見える。どれだけ描きまくったらこの境地に達するのか・・・
芦雪の「山姥図」好きな絵なんですが、展覧会のキャプションに何も書いてないので、見てる人
が皆首を傾げてました。画面は異様な、不穏な雰囲気で変な子供は連れてるし(^_^;)
図録にはちゃんと書いてありますが・・・混雑対策なのか、キャプションが全体的に短め。
まあキャプションを読もうとして、人の流れが止まってしまうのは確かにイラッとします(-_-;)
描いたり作ったりする人は参考になるんじゃないかなあと思います。演出の記号がわりと
はっきりと見えるので、なるほどと参考になる事が多い。若冲の細密に描かれた鶏とかも
いいんですが、水墨画がやっぱり色々な技量がダイレクトに出ていて素晴らしい。
しかし一筆のミスも許されないで描くという世界は凄い。
昔は墨と紙しかないからそれが当たり前だったとしても、それだけでもため息が出ます。
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伊藤若冲、曾我蕭白、長沢蘆雪、岩佐又兵衛、狩野山雪、白隠禅師、鈴木其一、歌川国芳の8人
を奇想の絵師とした展覧会です。個人的には近年稀に見る満足度が得られました。図録でしか
見たことがなかったような有名な画に、今回初公開となるようなものも多数見られて大満足
できます。これは、この手の画が好きならタマランです(^_^)。必見!
プライスコレクションの虎に久しぶりに再会。やっぱりこの画はいろいろと別格だなあと
改めて感じました。異様な存在感が凄い。あと「雨中の竹図」という、どうやって描いた
のか、描いたところを見てみたい水墨技法の極致みたいな作品もあってやはり若冲は侮れない。
しかし入るとまず若冲、というこの展示順はどうかな・・・混みまくりになるんじゃないのか
なあ。私が行った時はたまたま雨が降っていたせいか、空いててゆっくり見れましたが。
入口近くが大混雑しそう・・・。 おや?と思ったのは、この府中美術館で何度か見た「河豚と蛙の相撲図」が図録に掲載されて
るんですが、展示されてませんでした。しかも京都国立博物館蔵となってました。府中美術館
の収蔵品だとばかり思ってましたが、売ってしまったのかなあ。府中美術館にはこれがある!
という作品だったので遠くに行ってしまって寂しい。
今回の展示、展示替えがあるとの告知が無いんですが聞いてみたところ、3月12日で後期
展示になるようなのでその時に見られるのかな。
白隠の達磨図は、印刷物では見てましたが実物を見るのは初めてだったので、そのデカさに圧倒
された。インパクトという面では一番ですね。一度見たら記憶に残る。
蕭白の唐獅子図も久しぶりの対面。これもものすごくデカイです。阿吽の対になってるので
これを飾れる場所はかなり大きな壁が必要ですね。今回見てて思ったのは、蕭白は花押が凄く
面白いなという事。花押がその作家の性格を一番表してるのかもしれない。
う〜んこれの実物を見られるとは思わなかった。蘆雪のなめくじ。蘆雪は今回新発見の猿の画
とかあってそっちもいいんですが、やっぱりこれがすごい(^_^)。根付的にはこういう発想を
いつもしたいと願っているので、自分の頭を柔らかくするのにも今回の展覧会は良いですね。
根付もそうなんですが、細密に描いたり彫ったりするのとは別に、発想の閃きがあるかどうか、
っていうのが何よりも一番大事なこと。こういう閃きも普段のいろいろなトレーニングが必要
なので、常に自分の頭をアップデートしていく事が大事です。ぼんやりしてるとすぐ頭って
固くなってしまうんですよねえ・・・。
「奇想の絵師」達は皆発想の閃きと、それを出力できる高度な技法を持ち合わせているので
最強ですね。
とにかく良い画が揃ってるのでお勧めの展覧会です。後期展示も是非行きたい。あとは、混んで
ないことを祈って(^_^;)
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10センチ程の洲浜形を拡大して、手水鉢としたもの
朱いふくら雀を朱雀として、同じルーツの迦楼羅の面との組み合わせ
安剛さんの考えた蝦蟇仙人の図
(胎蔵)大日如来の徳が、生きとし生けるものの命を育くむとの考えからイメージされた根付
日本の修験者が海外で魔術の修行をしている情景。裏は病を治すと言われる護符。
饅頭根付にレリーフが付いたような、逆肉合彫とも言えるような表現。饅頭根付としては思い切った表現です。それによって情景の遠近感はすごくよく出ており見栄えは素晴らしいです。私も色々と考えさせられました。裏も面白いし遊び心が詰まっています。
スリランカにおけるゾウと人、あるいは複数の民族同士の共存を唱えた作品
鳳凰。裏に古代中国の書「山海経」にある鳳凰の特徴とされる徳、義、礼、仁、信の五文字を配置
「セミを彫っているとそういう林間の緑したたる涼風が部屋に満ちて来るような気がする」という高村光太郎の文章に触発され制作された根付
安剛さんの地元、東村山に伝わる明治以前の提灯がモチーフ
金属のようにも見える不思議な色合い。
安剛さんに許可をもらって作品をいくつか載せてみました。この他にも面白い作品があります。
会期は今度の日曜までなのでもう日にちがないのですが、是非実物を手にとってご覧ください。安剛さんも常時在廊しています。
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