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酒田は日本海に面した湊町。魚がおいしいに違いない。初夏の魚は何が美味しいだろう。東京では見たこともない地魚もいいな、焼き魚がいいかな。刺身かな。
などと思いながら、わくわくと酒田に着いた私でしたが、酒田最大の名所、山居倉庫(ここの写真は後でアップします)に行くと、木漏れ日の美しい外のカフェテリアで先客が「玉こんにゃく」を食べているじゃありませんか。
玉こんにゃくは、美味しいです。山形のほこる味であります。するめの足を出汁に入れて、しっかりと醤油をしみこませた焦げ茶色の玉こんにゃくに、和辛子をたっぷり付けて、あちっあちっっていいながら食べる。
私は、ちょっとひと休みでコーヒーか、いや、ソフトクリームか、なんて思っていたのに、玉こんにゃくを見て、すっかり食べる気まんまんになり、売店へ。
「玉こんにゃく、下さい!」
「あらあ、お客さん、悪いねえ。さっきのお客さんで終わっちゃったのよお。ごめんなさいねえ。」
「え〜、残念。なんだかとっても食べたかったんだけど。そうか、終わっちゃったか…」
「あ、そうだ、お客さん、こんにゃく田楽ならあるけど。これもおいしいよ。私なんか、こっちの方が好きなくらい。甘い田楽味噌で食べるの」
「そうなの、醤油味の玉こんにゃくが良かったんだけど。…でも、せっかくだから、それを食べてみようかな。一つください。」
「はい、100円ね}
で、出てきたのが、このでろ〜んとただ平らに大きい、一枚ものの板こんにゃくでありました。
切ってない。一枚。で〜んと。これを割り箸で持ち上げながら食べるわけ!…びっくり。
しかし、ケチな私なので、自分でも呆れながらこの一枚のこんにゃくを食べきったのでした。
2時間後、日本海に落ちる夕日を見たくて行った港を見下ろす公園で、私はまたもや「玉こんにゃく」を手にはふはふ美味しそうに食べている人たちに会ってしまったのです。田楽味噌の甘さがこたえた私は、ああ、醤油味の玉こんにゃく!とおびき寄せられ、一串、買ってしまいました。お店のおばさんに進められて、玉子も添えてしまった。そしたら、サービス!と、糸こんにゃくまでくれた。
当然、全部食べました。
つまり、2時間の間に、板こんにゃく1枚、玉こんにゃく4玉、糸こんにゃく1つを食べたわけで、
私の胃袋はみっちり、ぎっしり、こんにゃくが詰まった状態になったわけです。
そして、どうやらこんにゃくは消化がひどく遅いらしく、お腹はまったく空かないわけです。
9時になっても10時になっても空かない。胃に石ころを詰められた狼みたいです。ど〜んとお腹が重い。とうとう夕飯抜きとなりました。
というわけで、魚のおいしい酒田の町で私が食べたのは、こんにゃく250円分だったわけです。
景気の悪い酒田の町に、せっかく一人観光客が行ったというのに、落としたお金は、それだけ!
申し訳ないです。
ローカロリーだったことは、確かです。
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