座乱読無駄話日記

読書や趣味、日常のことなど不定期に語ります

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招き猫

 うちの本棚には、割れているけれど記念の招き猫がいます。
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 そんな御大層なものではなくて、昔、テレビの上(ブラウン管の天井部が広い、現在は「絶滅」したテレビ)に飾っていたもので、古典的な「招き猫」ではなく、いわゆるラッキーキャットという、長い脚を組んだものです。プロポーションは、マンガの「鬼灯の冷徹」に出てくる「漢さん」みたいな猫。   ちょっと違うけど、こんなやつです→
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←これが漢さん
 この猫が、21年前の阪神大震災の時に、テレビから落下して、テレビ台の扉(これも絶滅した観音開きのガラス扉のついた、ビデオデッキ収納台)に激突して、自慢?の足を粉砕してしまった。
 でも、なんとなく可愛そうなのと、震災を生き延びた?ので、本箱の隅っこにおいていたのが、引っ越しの時も移動してきて、まあ、今は忘れられた存在として、高い位置の本棚の隅っこにいて、ほぼ天井のところから居間を睥睨しているんですね。
 招き猫と言えば、一時、本格的なのを欲しいと思って、色々見て回ったんですけれど、一昔前なら、商店街の陶器屋さんに、これぞ招き猫という感じの常滑系ののがけっこう並んでいたけれど、いまはほとんど、新作で、部屋のインテリアっぽい。
 ソーラーで忙しげに手を動かすのも、なんだか威厳がないですねえ。
        ↓常滑系                   ↓今戸系
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 それに、近所の(あ、私は子供の頃は神戸にいて、よく下町の商店街で)、お好み焼き屋などに必ずと言ってよいほど、常滑系の招き猫があった。
 レジの横だったり、高い棚の上にあったりしたのは、ほとんどが、白(三毛猫)で、黒いのもあった。ちょっと小洒落た喫茶店などにも、レジの横にいたりしたものですが、この頃は、あの「土俗的」な縁起物風なのが流行じゃないのか、見かけなくなりましたね。
 招き猫の由来としては、井伊の殿様や、豪徳寺の話とか、まあ、こういった薀蓄はあちこちに出ているので、いいんですけど、実際は、招き猫の資料的な初出は江戸末なので、井伊直孝さまは、すこし古すぎるんではないかとも思われますが、まあ、由来は伝説ですから、それはそれとして大切なものなので・・・。
 少し系統の違うのは京都の壇王法林寺の招き猫由来です。ここは、黒猫が神の使いとして伝承されていて、御話としては、伏見の狐がお稲荷様の使いというのと似ているかもしれませんが、黒い猫というのがちよっと古そう。
 そもそも、源氏物語などに登場する唐猫・・つまり輸入の高級猫は黒猫だったという説があるんですね。
 そして、「猫、面洗ひて耳を過ぐれば、すなはち、客、至る これも有名ですが、唐代の俗信とすれば、こういったのを中国から持ち帰った奈良時代の知識人が、招き猫伝説のはじまりでしょうか? すると、この猫は中国の猫・・つまり舶来の高級輸入猫だから、イメージは、黒猫ですよねえ。
 神秘的な力を持った黒い猫は神の使い・・・これが西洋では、黒い猫は魔女とセットなんて、面白いですねえ。                 伏見人形招き猫↓
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  本来、土人形の縁起物であった伏見系の招き猫が主流だったのが、京焼今戸焼などもちょっと上品な招き猫をこしらえています。          
 あ・・私は京焼の招き猫が欲しかったんだけど、彦根で、招き猫専門店という雑貨屋で見たら、ものすごく高かったので、まあ・・・マイブームは去ったんですね。
 ですけれど、かつてはどこにもいた(と私が思っている)常滑系の招き猫。あれ、今はあまり見ないのはなぜ・・・? 
 などと思っていたら「招き猫の宮」(菊池真・荒川千尋、戎光祥出版)を見ていると、あの、常滑のドデかい顔のが製作されはじめたのは昭和20代後半というではありませんか。
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 それまで、地方の小さな工房で、地域のために細々と作っていた、縁起物だったのが(それが理由で、古い招き猫は個性的ともいえますが・・)、本格的な陶器の生産地である常滑が、大量生産を始め、全国区になったということなんだそう。
 ということは、私の子供の頃には、常滑猫がまだ流行していた時期なんでしょうねえ。だから、「伝統」ではなくて「流行りもの」だったんだ!
 それは、多分に、大きな頭に大きな目、二頭身のいわば、ミニキャラ化した巨大猫(なんとも矛盾するなあ・・・。表現がヘタな私)が、なんともかわいらしかったんで、流行ったんではないかと・・・。
 そう思えば、古い招き猫は目が小さくて細めで、いかにも明治大正の美人って感じですが、常滑のは、目がデカくて顔がデカい・・・これ、戦後の高橋真琴の美少女イラストと共通してるかも・・? 
 これって、現代の萌えキャラのルーツかとも思う、幼児化した女性像(少し遅れて男性像もそうなっていますが)に、招き猫も、のっかってた・・? 
                                    現在、常滑にはこんなのがいる・・・??7
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 まあ、それはともかく、招き猫の主流は三毛猫といわれているので、雄の三毛猫は遺伝子の関係で、滅多といないので、希少価値があるということで、ラッキーアイテムである招き猫は「美少女キャラ」(?)ですが、あれは男の子でしょう。
 それと、伝統的な招き猫は白と黒といわれていますが、白猫は伏見系じゃないかなと・・・。
 もともと発祥そのものが、伏見の土人形ということならば、当然、、伏見の神様のお使いである狐ですね。狐が猫に変じたものではないか・・・実際に、明らかに猫なのに、狐と同じ印のある土人形の招き猫があるそうです。ということなら、手が右手上げ左手上げがあるのも当然って気がしません? だって、伏見の狐は狛犬みたいに、二匹セットで左右にはべっているんですもの。
 黒い猫は、多分、法林寺の神の使い系統ですね。
 それと、最近は左右目の色の違う、オッドアイの招き猫があるらしい。
 私は以前、白猫で、左右の目が黄色と青の、いわゆる金目銀目の猫を飼っていたことがありますが、これも、三毛猫と同じで雄猫がほとんどいないということで、雄だと希少価値があるらしい・・・だから、まあラッキーアイテムとしては、あってもいいかもしれませんが・・・うちにいたのは、雌猫で、当時は放し飼いだったし近所にはたくさん飼いネコもいたし、自由奔放でしたが、妊娠しても、いつの間にか流産する猫でした。体つきもきゃしゃで、ちょっとひ弱な猫だった。

 ところで、以前、ハマっていた作家に東川篤哉がいますが、この人の小説は、有名になった「謎解きはディナーのあとで」よりも、他の作品が私は好みです。とくに、烏賊川市シリーズ好きですねえ。ギャグは不真面目でも、謎解きは本格派。そのなかに「完全犯罪に猫は何匹必要か」・・・これが、招き猫がどかどか登場する。薀蓄のたとえ話も面白すぎます♪ 

 耳を超えて手をあげる猫たち     せんせ〜!は〜い! は〜い!    
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                                                      パチンコ屋の猫                                                             何故に、逆?  

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紅茶屋をやっていた時、九谷焼の招き猫を友人から貰い飾っていました。ある日、入ってきた野良ニャンコがぶつかり割れてしまいしたが、猫同士なので仕方ないかな?と。
よく見掛けていた招き猫は割と新しい子だったのですね!

2016/9/4(日) 午後 1:10 アンダンテ 返信する

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去年だったか、長居公園内にシャム猫が数匹捨てられてました。。。

数週間でいなくなりましたが。。。

誰かに貰われていったのか。。。。

それとも。。。(=^・^=)怖

2016/9/4(日) 午後 8:10 [ 戦国伝道師PJ ] 返信する

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あんよはくっつけてもらったのかな?
そういえば、うちは商売していたのに招き猫がいなかった
お稲荷さんが飾られてたわー

2016/9/4(日) 午後 8:55 [ fay*a*s200* ] 返信する

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> アンダンテさま。久谷の招き猫・・・文様のある優雅なものですよねえ。これもいいですね。猫がぶつかって壊れた・・・そうか・・・ノラの生命力が勝ったのか、嫉妬したのか・・・。
近所のうどん屋さんも、棚の上に招き猫が置いてありましたけど、本当に津々浦々って感じで普及していましたけどねえ。

2016/9/4(日) 午後 9:07 [ 乱読おばさん ] 返信する

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> 戦国伝道師PJさま。シャムの捨て猫ですか! わあ、いいですねえ。前にいたうちのネコは、シャムの迷い猫でして、子供も産んで、シャムっぽいのが増えましたけど・・・・・・。
、その子たちが、よい飼い主に拾われていることを願います。

2016/9/4(日) 午後 9:11 [ 乱読おばさん ] 返信する

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> fay*a*s200*さま。
足は粉々、上げていない方の手はちぎれてしまったので、私が粘土で、それっぽく修復してるんですが、もともとの本体はちゃんと釉薬がかかっているので、雑巾で拭けば埃がとれるのですが、後補の粘土部分は、汚れが定着してずず黒くなってます。そろそろ、また別の粘土で付け直さなければならないかなあ・・・。
お稲荷さんの方が、本格的で御利益があるかも♪
別に客商売してませんが、家の玄関に、伏見稲荷で買ってきた狐の土人形の置物、置いてます・・・魔除けになるかな・・・なんて♪

2016/9/4(日) 午後 9:16 [ 乱読おばさん ] 返信する

招き猫、海外でも大人気でコレクターがおりますが
あの、急須の常滑焼だったとは知りませんでした! まるで、信楽焼の狸のよう…
伏見人形は饅頭食い人形をすぐに連想してしまいますが
猫も擬人化されていますね。 羽織の雰囲気がリアルです。

オッドアイの猫とは素適で魅力的です。
デヴィッド・ボウイを思い出しますが、彼は若い頃のケンカでなったそうです。

うちにもいますよ、手のひらサイズの黄金の招き猫2匹。
右手を挙げたほうが招福、左手は開運と書かれています。
かき込むように、左右の位置を配置しなければならないとか
甘党屋さんと辛党屋さんで分かれるなどと聞いたことがありますが、どうなんでしょう?
八坂神社の出店で見つけて、友人女性が買ってくれました。

流行りものだったとは…
となると、現代の招き猫は間違いなく! キティちゃんですね。

2016/9/5(月) 午後 2:46 月の真珠 返信する

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> 月の真珠さま。そういえば、招き猫コレクションのサイトも外人の方多いかも。
富貴吉祥がラッキーな中国でも招き猫さかんに作られているらしいし、東南アジアでもあるみたいですねえ。
戦後の復興を目指した常滑の仕掛け人たちは、本当にアイデアマンだったのかも。明治のころには引き札などに盛んに登場するラッキーキャラは福助とかえびすさまです。現代はハローキティ・・・言えてるかも。韓国の人、キティちゃん大好きですよね。
手の左右は、もともと伏見人形などにどちらもあったので、住吉大社では、初辰まいりでは、交互に頂けるようですが・・・どうなんでしょう? 色んな説がありますねえ♪

2016/9/6(火) 午前 9:12 [ 乱読おばさん ] 返信する

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猫好きなので、玄関に猫グッズをたくさん飾っています(*^▽^*)
招き猫もたくさんいるのですが、うちには常滑系のものはいませんね〜。
なんででしょう?
東川篤哉、私も好きです。
東川篤哉だけでなく、招き猫をモチーフにしたミステリは多いですよね。
雄の三毛猫が希少だということもミステリで知った知識です(*^▽^*)

2016/9/8(木) 午後 10:25 [ ALICA ] 返信する

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> ALICAさま。猫グッズはいつも売れ筋定番みたいですねえ。私の従姉妹が、人形のデザイナーなんてやってたんですけど、面白い猫グッズだらけだった♪ 家に行けば炬燵に、ひょいと手をかけたような猫のクッションがあって、ものすごくかわいかった・・・いや、表現できんなあ。あれ、今も印象に残ってますが売れたのかなあ・・それとも、限定商品だったのかなあ・・・。
この従姉妹は、面白いものをいろいろ作ってたけど、今は、普通の洋服の小売販売のお店やってますけど、変わったインテリア製品などまた作ってほしいなあ・・って思いますが。

2016/9/9(金) 午後 3:42 [ 乱読おばさん ] 返信する

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