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(別荘地越えに烏帽子岳方面。山並みも春めいてきました。暦は立夏ですから当然でしょうか)
大地震の発生からもう2ヶ月にならんとし時間の流れの速さを思いますが、それにつけてもその間に流された情報の右往左往さは余りです。史上空前の大津波によるあの被害画像には圧倒されました。それに続く原子力発電所の深刻な事態の報道に、恐怖と不安感に駆られました。伝えられる情報は、次から次へと悪い方向へと行くばかりでした。一体どうなるのか、見通しのない展開には身の置き場のない状況でした。一方では、権威筋であるはずの政府の曖昧な発表、それを糾弾しようというメディアの報道と相俟って、戸惑うばかりでした。政府の発表が時間が経つにごとに心もとなくなっていくのを聞くにつけ、メディアの報道が正しいのかと思ったり、根無し草のような有り様でした。
やがて、被害現場の被災者の苦難がクローズアップされ、理性的で、礼儀正しい対応をしていると日本人の素晴らしさを取り上げられるようになって、ホロリとさせられる時もありました。ところが、現地のそのような実情に比して、東京など都会地では、ペットボトルの水が買い占められ、ガソリンがなくなるという事態になっているとの報道です。「日本人は略奪しない」という賞賛とは相容れないような買い占めが起こり、棚からモノがなくなるといった具合でした。その元にはとんでもないデマが流れていたせいらしいのでした。
やがて、海外から流れてきた情報では、日本列島が壊滅したというほどの情報だったようです。東北の海の様子が東京湾だと伝えられたり、日本が核汚染されたという情報が歩き始めたようでした。水道の蛇口を大写しして東京の水は放射能に汚染されて飲めないと言うような報道だとか、白雪姫に出てくるりんごを日本から来たものかと揶揄するマンガが通用するなど、とんでもない情報が飛びかったようです。国際的な風評被害が及んできました。
そうかと思うと、国内のメディアは、被災地の美談を競って取り上げるようになり、「がんばろう、日本」路線に一挙に乗り換えました。あれだけ危険を煽り続けたメディアのものの見事な変身でした。頑張れば立ち直れるという前提のキャンペーンが、実はその影で頑張れ切れない人を切っていくのではないかと思えるほどのどぎつさでした。頑張っているスポーツ選手を採用して、「がんばれ、がんばれ」というCMがしつこいほどにブラウン管に繰り返されました。
頑張って元へ戻れる人は頑張ればよいとしても、頑張ってもどうにもならない人には酷な事態になっているのではないかと、現地を思い遣ってしまいます。身近な人や生まれ育った土地を失ったという現実は、そうすぐには過去のことにはなりそうにもありません。原発事故など見通しが立たず、生活の地に戻ることさえ見通しが立たない被災者にこれほど辛い現実はないことになっている気がします。情報の伝え方にも重大な責任が問われているはずです。
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