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Zophoessa callipteris
<分布> 北海道(利尻・礼文・奥尻島を含む)・本州・四国・九州に分布する。北海道では平地〜山地に分布するが、本州以南では山地性となり、四国・九州では高山にのみ棲息する。北海道を除いて、他の島嶼には記録がない。国外では中国大陸南部とサハリンに分布するといわれ、日本産は原名亜種で、タイプの産地は原記載によると、江戸より370マイル(約600Km)のところと記されているが地名などは出ていない。
<生態> 通常年1回、6月下旬〜8月中旬に姿をみせる。暖地では年2化の可能性もあるといわれるが、著者らが1975年3月下旬かに京都府綾部市の山地で得た幼虫群を飼育した結果では5月下旬から8月中旬まdのあいだに分散して成虫が羽化しており、遅くに新鮮な成虫のみられることが、必ずしも2化の発生を示唆するとはいいきれない。
成虫は樹林の林床にササ類の多く生えるところを好み、活発に飛翔して梢上や下草に翅をやすめる。シシウド・リョウブなどの花で吸蜜し、樹液や汚物にも飛来する。越冬態は幼虫(齢数は不ぞろい)で、ササ類の葉裏に数頭〜十数頭があつまって冬を越す。
<食草> スズタケ・クマザサ・チシマザサ・アズマネザサなどのタケ科ササ類。
<雌雄の区別> ♀は♂に比べて大型で、翅形はややまるく、地色は淡色で黄色部が目だつ。♂の地色は濃く、黒色部が発達し、前翅表第1b〜3脈上に黒色の性標がある。
<変異> 北海道産(1a)は小型で、本州以西のものより地色が淡く、別亜種 ssp. diluta Esaki & Nakamura とされる。本州高山地のもの(1b)は小型で、地色が暗化し、斑紋は不明瞭。暖地のものほど大型で、斑紋は明瞭となる。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改訂新版)(4刷) 第62図版1 281頁。
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