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Mellicta niphona
<分布> 本州(関東北部〜中部地方の山地。標高はおよそ900〜2000m)に分布する。現在のところ西限は岐阜県北東部の大野郡、東限は栃木県奥日光。国外では西ヨーロッパからソ連をへてアムール・旧満州・朝鮮半島へかけての地域に分布する。原名亜種のタイプの産地はフランスのパリ。日本産は ssp. niphona Butler とされる(タイプ産地は不詳)。
<生態> 年1回、7月に姿をみせる。成虫は山地の林縁や林間の草原に多く生息し、草上を低くゆるやかに飛んで、クガイソウ・ヒメジョオン・オカトラノオなどの花で吸蜜し、汚物や動物の死体に群がることがある。越冬態は4齢幼虫で、幼虫は食草の葉に糸を吐いて巣をつくり、そのなかにはいって晩夏から翌春までを集団で過ごす。
<食草> ゴマノハグサ科のクガイソウを好む。越冬後の幼虫は食性を広げ、ママコナ・ヒキヨモギ・オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)、ユウガキク・オトコヨモギ(キク科)、オオバコ(オオバコ科)などの報告がある。オオバコは与えても食べない場合がある。
<雌雄の区別> ♀は一般に♂より大型で、翅形は幅広く、地色は淡く、黒斑は発達する。
<変異> 近似種のなかではもっとも翅表の黒斑が不安定で、発達して黒化する個体がときどき採集される。
<近似種との区別> 前種ウスイロヒョウモンモドキに似る。前種の項参照。
〔次種コヒョウモンモドキに似るが、後翅裏面は黄色味が強く、外縁の黄色帯が第5〜6室で大きくなり、内側の褐色帯にくい込む(次種では黄色帯が同幅)〕
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改定新版)(4刷) 第42図版2 201頁
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