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Kallima inachus
<分布> 沖縄本島(北部)・八重山諸島(石垣島・西表島)に分布する。国外ではカシミール・ネパール・シッキム・アッサム・ビルマ・インドシナ・マレー半島北部・中国大陸(西・中部)・台湾に分布し、ネパール〜インドシナのものが原名亜種で、タイプの産地はインド北部。日本産は ssp. eucera Fruhstorfer とされる。学者によってはビルマからマレー半島をへてボルネオ・ジャワまで分布している K. paralekta Horsfield が同種とされる。
<生態> 多化性。成虫で越冬し、春〜秋まで姿をみかけるが発生回数などはわかっていない。7〜8月に個体数がもっとも多い。成虫は渓流ぞいの樹林内に棲息し、樹林の空隙地や周辺に現れる。ミカン類の樹液や腐果に飛来する。♂には占有性が認められる。
<食草> キツネノマゴ科のオキナワスズムシソウ・セイタカスズムシソウ。飼育する場合には同科のオギノズメ・スズムシソウでも充分育てられる。
<雌雄の区別> ♀は一般に♂より大型で、翅表の色彩は淡く、ことに後翅前縁〜外縁は目だって淡色。前翅頂の突出は一般に♀のほうが♂よりも強いが、個体変異が多い。
<変異> 10〜11月に現れる個体は、それ以外のものより前翅頂の突出が強い傾向がみられる。裏面の地色は赤褐色から黒褐色まで種々あり、斑紋も Fig.53 にその代表的なものを図示したが、きわめて変化が多く、同じ模様の個体をみるのがかえってむずかしいくらいである。
保育社「原色日本蝶類図鑑」(全改定新版4刷) 第54図版5 251頁。
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